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 教育とICTについて議論を交わす「九州PCカンファレンス」が、2014年11月8日~9日に開催された。グローバル化に向けた教育やICTスキル向上策などの研究発表やワークショップの場が設けられ、九州地区の大学教員や学生、大学生協職員など約100人が議論を交わした。このカンファレンスは全国大学生活協同組合連合会九州ブロックが主催、コンピュータ利用教育学会(CIEC)が共催しており、今回は大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学で催された。

ごく普通の学生をグローバル人材に育てる

 カンファレンスの基調講演では、グローバル人材育成教育学会の会長を務める小野博 福岡大学・昭和大学客員教授が登壇。同氏は「大学に求められるグローバル人材の育成と新しい動き」と題した講演で、「本当のグローバル化が始まった。我々はグローバル人材の育成に本気で取り組んでいく必要がある」と強調した(写真1、写真2)。

写真1●九州PCカンファレンス 基調講演の模様
写真1●九州PCカンファレンス 基調講演の模様
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写真2●基調講演に登壇した小野博 教授
写真2●基調講演に登壇した小野博 教授
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 「2020年以降、日本国内では毎年60万~100万人の人口が減っていく。企業は国内市場だけでは存続しにくくなるため、海外市場を開拓してく必要がある」。小野教授は国内市場の変化を示した上で、「ひと昔前はグローバルリーダーを目指す人だけに任せればよかった。しかし、これからは(グローバルリーダーを)目指す目指さない関係なく、ボリュームゾーンにいる普通の学生をグローバル人材に育て上げる必要がある」と説明した。

 グローバル人材を育てる実践例として、小野教授は東京海洋大学や北海学園大学、福岡大学や明治大学などの取り組みを紹介した。例えば東京海洋大学では、海外インターンシップを積極的に取り入れることで、学生の英語力やプレゼンテーション力、コミュニケーション力が飛躍的に高められたという。北海学園大学では実戦経験を積むために、地元の中小企業が出展したシンガポールでの商談会に通訳として学生を参加させた。その結果、数千万円の商談が成立するなど期待以上の成果があったため、海外経験を積むための取り組みを札幌市が支援するようになったという。