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笠羽 晴夫=アート・メディア評論家、元デジタルアーカイブ推進協議会事務局長

 前回は、デジタルアーカイブの代表的な例として東京国立博物館を紹介した。しかし、博物館の所蔵品をデジタル化するだけがデジタルアーカイブではない。地域に残っている文化資産をデジタル化して保存するのもデジタルアーカイブだ。このようなアーカイブを推進してきた自治体には、石川県や岐阜県、京都市などと並んで長野県の上田市がある。今回のコラムでは、この長野県上田市を紹介する。

 こうした自治体では、「地域振興」という視点で、ここはどういうところなのか、その地域の持つアイデンティティは何なのかを明確にするために文化資産、歴史資産に注目している。そして、地域の人々が再認識し、地域の外にアピールするものとして、歴史資産などのデータを集めてデジタルアーカイブを作り、インターネットを通じて情報発信している。それぞれの地域が大都市と変わらない平等な条件でその姿をアピールすることができ、場合によっては、海外にも知名度を高めることができる。

 上田市は、市のWebサイトのトップページに、デジタルアーカイブへのリンクが設けてあり、それに対する位置づけ、意気込みを感じさせる。行政サービス欄の「まなぶ」の中にある「上田市文化財マップ」や「上田情報蔵」、「デジタルアーカイブ」などがそれである。

上田市のWebサイト。トップページにデジタルアーカイブへのリンクが設けられている
上田市のWebサイト。トップページにデジタルアーカイブへのリンクが設けられている
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