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 HDDの速度が上がり、連続読み出しの速度が100MB/秒を超えたのはもう2年も前の話だ。その後HDDの速度も向上しているが、最近はさらに高速で読み出せるSSDを搭載できる。速いSSDなら連続読み出しの速度は200MB/秒を超える。HDDの2倍近い速度だ。HDDの高速化といえば、定番の手法はRAID0。「SSDとRAID0を組み合わせれば、とんでもない速さに…」と誰もが期待するはずだ。

 SSDは、HDDのようにディスクを高速で回転させるわけではないので、故障しにくい。1台でも壊れると全体が動作しなくなるRAID0でも、それほど動作上の不安はない。RAID0でまとめることで、HDDに比べ容量が少ないSSDの容量が増える。消費電力が低いSSDならば、複数台つないでもそれほど消費電力は増えない。RAIDボードを使えば、SSDを8台や16台つなぐこともできる。そこで、できるだけSSDをたくさん集め、速度の限界に挑戦した。

まずは5台! マザーボードのICHポートをSSDですべて埋めれば速くなる?

 多くのマザーボードでは、チップセット(サウスブリッジ、ICH)がRAID機能を搭載している。Intelの主力チップセット「ICH10R」もRAID機能を搭載していて、最大6台までのRAIDを構成できる。システム用の1台を除き、残りの5台を使って、5台のSSDで速度の限界に挑戦した。

 SSDも最速のものを用意した。Intelの2.5インチSSD(80GB)は順次読み出しの速度が250MB/秒に迫る。理論値通り速度が上がれば、5台接続した時点で連続読み出しの速度が1.25GB/秒になるはずだ。IntelのSSDは、バルクで販売されているものと、パッケージ入りで販売されているものがある。今回はIntelの評価用を1台と、パッケージ入りのバッファロー製品を4台の計5台をテスト用に用意した。

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 SSDを1台ずつ増やしてRAID0を組み、そのときの速度を「Sandra 2009」(SiSoftware)と「CrystalDiskMark 2.2」(ひよひよ氏)で測定した。合わせて、PC起動時の消費電力も1~5台で測定した。Sandra 2009では、「順次読み出し」の結果が3台までは、ほぼ比例して伸びた。1台の場合は248MB/秒、2台が521MB/秒、3台では731MB/秒だ。ところが、4台でRAID0を組むと596MB/秒となり、3台のときよりも下がった。5台では少し持ち直して649MB/秒となった。ランダム読み出しの結果も順次読み出しとほぼ同じ。全体的に若干速度が落ちるもののグラフの形は変わらない。

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 4台の結果が3台の結果より遅くなる傾向はCrystalDiskMark 2.2でも同じだ。ただし、3台のときの順次読み出し速度は601MB/秒とSandra 2009よりも遅い。4台のときに遅くなるのはSandra 2009と同じで585MB/秒、5台で636MB/秒と上がる。3台のときの速度に違いはあるものの4台以上追加しても速度が上がらないことは共通している。PC起動時のシステム全体の消費電力は、台数による差はほとんどなく、ピークでも110W程度だった。安定したときと比べて最大で20W程度しか上昇しない。