キヤノンの「PowerShot G15」(以下、G15)は、デジタル一眼並みの操作性や画質を重視した高級コンパクトデジタルカメラだ。2010年10月に発売した「PowerShot G12」(以下、G12)の後継で、過剰な装備を簡略化することで本体をスリムにしつつ、レンズや撮像素子などの仕様を向上させて画質を高めた。
大きく変わったのが液晶モニターだ。G12が可動式の2.8型(46.1万ドット)だったのに対し、G15は固定式の3型(92.2万ドット)になった。モニターの角度を変えられるメリットは失われたが、視野角が広いため不便さは感じない。逆に、大型化や高精細化で見やすくなった点や、本体をG12より8mm以上も薄くした点に魅力を感じた。本体上部にある独立した露出補正ダイヤルは健在だが、ISO感度ダイヤルは廃止された。ISO感度変更は背面のボタンですぐに呼び出せるため、操作性は悪くなっていない。