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「smartphone simulator」(ryu.mei)

スマホ用のWebページをPCでも見たい!

 スマホとPCの両方を使っていると、同じWebサイトでも、スマホとPCでレイアウトの違うページが表示されることがある。同じURLを打ち込んでも、それぞれ違う見え方になるのだ。これは、基本的に、アクセスするWebブラウザーによるハードウエア/ソフトウエア情報、すなわち「ユーザーエージェント」情報を参照して、Webサイト側が自動で切り替えている、というわけ。

 元々がPC向けのWebサイトなら、たいていの場合はPCでもスマホでも、レイアウトがたとえ違っても、Webページの情報を閲覧できる。一方、元々が携帯向けのWebサイトだと、スマホ用のWebサイトはあっても、そのURLをPC用のWebブラウザーに入力すると、「スマートフォンで御覧ください」みたいな表示が出てしまったり、PC用の違うページに飛ばされてしまったりしてしまう。PCからは肝心の情報がぜんぜん閲覧できないことがないだろうか。

図1 SNS&ゲームWebサイト<a href=「モバゲー」のスマホサイトにアクセスしようとPCのWebブラウザーにURLを入力したところ。PC専用のページや案内ページが表示されるのみで、スマホ用ページの情報が全く閲覧できない">
図1 SNS&ゲームWebサイト「モバゲー」のスマホサイトにアクセスしようとPCのWebブラウザーにURLを入力したところ。PC専用のページや案内ページが表示されるのみで、スマホ用ページの情報が全く閲覧できない
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 出先にたまたまスマホを忘れて来てしまったり、スマホが電池切れなどで使えなかったりする場合に、そういったWebサイトが見ることができなくて困る、といった事態に陥るわけだ。このごろは、スマホでの情報が命綱という場合が多いので、それはなかなか困りものである。

 話は戻って、先ほどのユーザーエージェント情報、これを何らかの手段で書き換えることにより、違う端末やソフトウエア向けのWebサイトを閲覧することはけっこう日常的に行われている。Webブラウザーの設定をいじるとか、ショートカットにパラメータを付加するとか、検索すると簡単にさまざまな手段が見つかる。

 とはいえ、それらは知識が必要な上、書き換えた情報を元に戻したり切り替えたりするのが大変で、気軽に使えるものではない。ゆえに、ごく簡単に、スマホ専用WebサイトとPC用Webサイトを切り替えて閲覧できるような手段があれば、と、筆者は思ったわけである。あと、ビジネス的にも、各社がスマホにどんな対応をしているのか、どんなスマホWebサイトを用意しているのかを、簡単に見たいなぁ、みたいな興味もあったり。

 以前この連載で「Mobilizer」いうソフトを紹介した。スマホ状のウインドウで、Webページをシミュレートするユニークなソフトだったが、できればもっと本格的にシミュレートできて、スマホ用とPC用のページを切り替えられたらなお良さそう。

 そんな感じで、いろいろ探していたら、Chrome向けの「smartphone simulator」という拡張機能を発見。こちらは、iPhoneにユーザーエージェントを書き換えるしくみのようだ。アドレスバー右のアイコンのクリックでオン/オフを切り替えられて非常に手軽。見ることができなくて困っていたスマホ用専用ページも無事閲覧できて、ホクホクな筆者なのだ。とはいえ、ユーザーエージェントを書き換える、いわば裏技的な閲覧のため、Webサイトによっては利用規約などに反する可能性もある。あくまで非常用や知識としてのシミュレーション目的と考え、良識をもって自己責任で使用するのが好ましいのはもちろんだ。

 では、PC用のChromeWebブラウザーでスマホ用ページを閲覧できる「smartphone simulator」をダウンロード/インストールして使ってみよう。