日本ヒューレット・パッカードが法人向けモデルとして発売した「HP ElitePad 900」はWindows 8搭載の10.1型タブレット。特徴は米軍調達基準テストをクリアした堅ろう性の高いボディーと、専用オプションパーツを組み合わせることで機能を拡張する独自の「ジャケットコンセプト」だ。
ボディーは厚さ9.2mmとスリムで、重さは630gと軽い。同クラスのタブレットの中では薄くて軽い部類に入る。CPUは消費電力の少ないAtom Z2760を採用しており、バッテリー駆動は10時間と長い。一方、インタフェースに関しては、USBや映像出力などの定番すら内蔵しない。唯一ある独自の拡張用コネクターにオプションのアダプターなどを接続し、インタフェースや機能を拡張するようになっているのだ。
HP ElitePad 900(Z2760/T10WX/2.0/S32/W8M)の主な仕様
CPU | Atom Z2760(1.8GHz) |
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メモリー | 2GB |
SSD | 32GB |
ディスプレイ | 10.1型液晶(1280×800ドット) |
OS | Windows 8(32bit) |
バッテリー駆動時間 | 10時間 |
サイズ | 幅261×奥行き178×厚さ9.2mm |
重さ | 630g |
今回はタブレット本体に加え、拡張ジャケットやドッキングステーションといったオプションについてもチェックしていく。そして以下の疑問についても解消していきたい。
2.インタフェースを後から拡張する「ジャケットコンセプト」の利点は?
3.CPUにAtomを搭載しているが、動作が遅くないの?
疑問1~法人向けモデルは個人でも購入できるの?
まず気になるのが、ElitePad 900は法人向けモデルとして販売されているということだ。個人のユーザーが法人ページの製品を購入できないというわけではない。もちろん、法人を偽る必要はなく、個人として堂々と買い物できるのである。
確かに、日本ヒューレット・パッカードのオンラインストア「HP Directplus」では、「法人」や「公共機関」のユーザー向けページでのみ購入でき、一般向けの「個人のお客様」ページには載っていない。これは単に製品ラインアップの違いと考えても良い。「ElitePad」や「EliteBook」のビジネス向けブランド製品は「法人」や「公共機関」ページで販売され、「ENVY」や「Pavilion」といったコンシューマー向けブランドは「個人」ページで、と分かれているのだ。
法人向けモデルはビジネスユーザーを意識した実用性重視の製品が中心。サウンドやグラフィックスといったエンターテインメント機能より、堅ろう性や拡張性、セキュリティー機能の高さを謳(うた)う製品が多い。ElitePad 900もそういった製品の一つである。