スリムなコンパクト機といえば、4~5倍前後のズームレンズを搭載し、薄型ボディーと洗練されたデザインをまとったモデルというのが、1~2年ほど前の常識だった。しかし現在は、それらの特徴を受け継ぎながら、ズーム性能を10倍前後にまで高めたスリム10倍ズーム機というのが、売れ筋になっている。5倍ズームと10倍ズームを比較すると、撮影できる写真の変化の大きさは想像以上に大きい。主題にしたい被写体を画面いっぱいに収めやすく、印象的でメリハリのある写真が得られる。Wi-Fiなどの付加機能を搭載する機種も増え、古いモデルからの買い替えや買い増しでも満足感が高い。
スリム10倍ズーム機とほとんど変わらないサイズで20倍ズームレンズを搭載した製品も現れ、今後はズーム倍率がより高まる可能性もある。
5倍ズーム機と比べてもズーム性能は段違い
かつて標準的だった5倍ズームレンズを搭載したスリムコンパクト機と比べ、10倍ズーム機ならば同じ位置から狙った被写体を約2倍の大きさで写せる(図1~図3)。5倍ズームではどこか物足りない……と感じてしまうシーンでも、迫力のある写真が撮れる。


