「PDF Scissors」(Abdullah Al Mazed 氏)
PDFを狭い画面で読むとき、「余白」がもったいない…
省力化、ペーパーレス化が言われる昨今。書類はすべてPDF化して、DropboxやSkyDriveなどのクラウドストレージで共有し、スマートフォンやタブレット、パソコン上で閲覧しよう、というアイデアがある。アイデアだけでなく実際にそういう形で書類の整理・閲覧をしている人も増えつつある。
書類のほかにも、PDFで配られるパンフレットや冊子、書籍なども多い。とりあえず、PDFなら、端末やOSを選ばず気軽に閲覧できる。汎用性が高いPDFは重宝する。“自炊”派の人も、使い勝手を考えて、PDFを作成する人が多いと聞く。
電子化ついでにいえば、AmazonのKindle PaperWhiteや、楽天のkoboなどの電子書籍端末でも、PDFは問題なく表示できる。Kindleならmobi、koboならePubを作成しなければならない、と思いきや、PDFにも対応しているため、PDF作成しておくと、困らなくていいのだ。
パソコン時代の形式に弱点が
筆者も、数々のPDFをスマホやタブレット、たまにKindleで時間の空いたときに眺めたり読んだりしている。だが、パソコンで表示することを標準として作られたPDFには問題がある。それは、余白が多すぎるということ。
一般的にPDFは、パソコンでの閲覧用に作られ、しばしば印刷もされる。その場合は余白は必要だ。ところがこれをそのままスマホやタブレットなどの携帯端末で表示すると、余白が大きいために中身が小さくなってしまう。もちろん、ピンチ操作で拡大すれば読めるが、ひと手間かかる。
そこで思いつくのが、PDFファイルから、余白をカットした(スマホやタブレットでの閲覧用の)PDFファイルを作り、画面いっぱいに文字や写真などのコンテンツが表示された状態でPDFを閲覧できたら、ということ。
「余白がなければ、閲覧するのに疲れてしまう」という意見もあるだろうが、スマホやタブレットでは、画面周りの縁(ふち)が余白の役目をしてくれる。画面いっぱいでも問題ない、むしろ画面いっぱいでありたい、というわけなのだ。