台湾メーカーをはじめとする海外勢の攻勢で、急激に拡大している低価格ミニノート市場に、国内大手メーカーもついに参戦する。NECが11月6日に、東芝は10月下旬に、低価格ミニノートの参入第一弾となる製品を、それぞれ発売するのだ。
【LaVie Light BL100/RA】 | 【NB100】 | |
・価格 オープン | ・価格 オープン | |
(実勢価格は約6万5000円) | (実勢価格は約6万9800円) | |
・発売日 11月6日 | ・発売日 10月下旬 | |
http://121ware.com/ | http://www.dynabook.com/ | |
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結論から言えば、この2製品は海外勢の製品と比べ、仕様はほぼ横並び、実勢価格は5000~1万5000円程度高めだ。とはいえ、海外メーカーの製品やサポートなどに不安を覚える人にとっては、選択肢の一つに加えてもよい製品といえる。なぜそうなるのか。以下、製品の詳細をひもときながら検証していこう。
仕様は可もなく不可もなく
まずは仕様だが、大半の部分は海外勢と横並びになっており、可もなく不可もなくというところだ(下表)。CPUとメモリー容量は2製品とも同じ。HDD 容量はNECの方が160GBと若干大きいが、東芝も120GBあれば困ることは少ないだろう。液晶ディスプレイはいずれも8.9型だが、NECは非光沢、東芝は光沢という違いがある。目の疲れにくさと画面の鮮やかさのどちらに重きを置くかで好みは変わるだろう。インタフェースもほぼ横並びだが、 Bluetoothを内蔵する、メモリーカードスロットがSDとメモリースティックの兼用である、といった点で東芝の方が若干優れている。
次に外観だが、ここは両社の考え方の違いが如実に表れている点だ。NECのきょう体は、東芝のそれより一回り大きく、弁当箱のように角張っていることを強調したデザインだ。これは、キーピッチを横17mm×縦16mmと広く取ることを重視したためだ(下図)。また、無理にきょう体を小型化すると、単価の高い小型部品を多用せざるを得なくなり、コスト増につながる。必要以上の小型化は避け、コスト削減を重視したようだ。
同じことは天板にもいえる。「NEC」のロゴは、天板をへこませて刻印している。一般には、天板と別の色でロゴを印刷したり、別途作成したロゴを張り付けたりするが、天板をへこませるだけならそうした材料や工程を削減できる。