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 店頭ではデジタルカメラ製品に対して、「より高画質を求めたり、シャッター速度優先などのマニュアル機能を望んだりといった声が高まっている」(ビックカメラ有楽町店の吉沼由紀夫主任)という。普及クラスのコンパクトデジカメからの買い替えや買い増しを考えるユーザーや、フィルム一眼レフからの乗り換えユーザーの増加が背景にある。

 これらのニーズに応えるため、メーカー各社は主流である2万~4万円台の製品とは別に、ワンクラス上の機能を持たせた5万~9万円台の製品を投入している(図1)。しかし、この価格帯での製品選びは容易ではない。性格の異なる4タイプが入り乱れているからだ(図2)。店頭で迷わないために、タイプごとの特徴と傾向をしっかり押さえておこう。

【高画質デジカメコーナーが出現】

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 まず、現時点で人気が高く、普及クラスのデジカメ製品の延長線上にあるのが「高級コンパクト」だ。このタイプの製品はボディーが小さく軽い。そのため、持ち運びに適している。普及クラスの製品より明るいレンズを採用する製品が多く、画質にもこだわる。

 「低価格一眼レフ」は交換レンズによる自由度の高さやピント合わせなどの動作が速いことに加え、抜群の画質が魅力。ここ一番の撮影に適している。ただ、持ち運びには適さないのと、コンパクトデジカメに慣れたユーザーにとっては操作が難しいなどの理由から「去年から今年にかけての売り上げは横ばいか若干落ちている」(ヨドバシカメラ秋葉原店の荒木 貴史グループリーダー)という。

 1台で幅広い撮影範囲に対応する「高倍率ズーム」は、運動会やバードウオッチング用に一定の支持を得る。製品ごとに独自の特徴があり、1秒間に約40枚という高速連写機能を持つ製品や、フルHD動画を撮影できる製品がある。

 これら3タイプに加えて、新たに登場したのが「レンズ交換式(マイクロフォーサーズ)」だ。パナソニックが10月に発売した「LUMIX DMC-G1」がある。一眼レフの流れを継承しながら、ボディー内部のミラーとプリズムを排除することで薄型化した。ライブビューや自動シーン判別機能といった、コンパクトデジカメに近い操作性も実現している。