「NECでは、“音”を聞いてパソコンの異常を発見するんですよ」。この取材の始まりは、そんな話を聞いたことからだった。
詳しく聞くと、デスクトップの「VALUESTAR W」と「同N」では、生産段階で「異音検査」と呼ばれる検査を1台1台実施しているそうだ。それによって、製品の初期不良率がずいぶん抑えられたという。はて、それはどんな検査なのか。「ゴッドハンド」ならぬ、「ゴッドイヤー」の持ち主が、1台ずつパソコンに耳を押し付けて聞いているのか。はたまた、聴診器で音を聞くのか……真実を確かめるべく、記者は一路、NEC米沢事業所へと向かった(図1)。