「根津さーん,根津さんはいらっしゃいますかぁー」
私を呼ぶ声が聞こえる。ついに私の順番だ。
ここはホンダが新たに開発した歩行アシスト機の記者発表会の会場。取材を切り上げ,会場後方に向かう。記者発表会に参加した人に向けた,アシスト機を試す体験会が催されているからだ(Tech-On!関連記事)。
記者発表会にはいろいろと参加しているが,今回のように新製品を試す場は少ない。貴重な機会なので,迷うことなく体験会に参加した。それにSFアニメなどに登場する「パワードスーツ」に関心がある。ちなみに最近のお気に入りは,アニメ「マクロスF(フロンティア)」に登場する「EX-ギア」というものだ*(ご興味のある方はこちら)。
*「マクロスF(フロンティア)」はアニメシリーズ「マクロス」の誕生から25周年を記念して制作されたテレビ・アニメ。従来のマクロスシリーズの「可変戦闘機・バルキリー」のアクションと歌,三角関係の恋愛といった要素を踏襲している。今回のヒロインは「ランカー・リー」と「シェリル・ノーム」の歌姫である。この二人が作品内で歌う曲もヒットした。シェリルの歌はMay’nが,ランカは中島愛が担当する。菅野よう子などが手がけるサウンドトラックもヒットし,先日武道館でマクロスFのライブが開催されるなど話題を集めている。
話を本題に戻そう。試作品は主にシートとフレーム,専用の靴で構成する。利用時は靴を履き,シートを両手で持ち上げて装着すれば,動作準備は完了する。
そこで説明員の指導に従い,さっそくいすに座り,革靴を脱ぎ,専用靴を履く(図1)。続いて右手でシート前方についている取っ手をもち,左手をお尻側から両足の間を通してシート後方の取っ手を持つ(図2)。あとは自分の股間部にまでシートを引き上げるだけだ。