Windows Vistaで評判の悪かった機能に「ユーザーアカウント制御」がある。なにをするにも急に画面が暗くなり、「続行するにはあなたの許可が必要です」と警告してくる。
確かにウイルスなどの悪質なプログラムからシステムを防御する効果はあるものの、「これは信用できるファイルだからさっさと作業させてくれ」と叫びそうになった体験は誰にでもあるにちがいない。あまりにも警告を受ける機会が多いのでユーザーはメッセージも読まずに「はい」をクリックするようになってしまい、せっかくの通知も意味をなさないことが多かったのではなかろうか。
Windows 7では、必要最低限の場合にしか警告を出さないように改良されるが、ユーザー自身もユーザーアカウント制御(UAC)のレベル調整ができるようになる。
調整はコントロールパネルの中にある「Change User Account Control setting」で行う。設定レベルは常に通知するから通知しないまでの4段階だ。
ユーザーアカウント制御が監視しているのは、プログラムが自身をインストールしようとしている時、コンピュータに変更を加えようとしている時、あるいはユーザー自身がWindowsの変更を行おうとしている時の3種類。
1番高レベルの設定ではいずれの場合でも通知を行う。通知画面の表示中はほかの作業はできない。
2番目のレベルでは、通知の内容は同じだが、通知を処理しないまま、他の作業も並行して行える。
3番目のレベルでは、ユーザー自身がWindowsの設定を行う時には通知を行わない。
4番目の設定では、なにも通知を行わない。実質的にはUCAのオフである。
図1 コントロールパネルを開き、「System and Security」から「Change User Account Control setting」を開く
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図2 Always notifyからNever Notifyまでスライダーで調節する。現在、スライダーの位置は一番レベルの高いAlways notify me and wait for my response」の位置にある。UCAのアクションの内容は中央部分の囲みに書かれている
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図3 「Always notify me」。プログラムの変更、インストール、Windowsの設定変更について通知を行う。図2の場合と同じく、通知画面は表示される。
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図4 「Only notify me when programs try to make changes to my computer」。プログラムがパソコンに対して変更を加えようとする時だけ通知を行う
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図5 一番レベルの低い「Never Notify」。ここに設定すると、通知をしなくなる
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図6 レベルを2番目の「Always notify me」に設定し、「Parental Controls」の設定を変更しようとしたところ。UCAの画面が出る。レベル1の場合は、デスクトップ全体が暗くなり、「Yes」か「No」以外に選択できなくなる
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図7 「Yes」をクリックすると、「Parental Controls」の設定画面が開く。UCAを最低レベルの「Never Notify」に設定している場合は、警告画面なしに直接開く
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