PR
◆日経パソコン 2010年1月11日号「2010年はこれが来る!」からの転載です。

 パソコンを構成する主要パーツとして、CPUと並び欠かすことのできない「ハードディスク(HDD)」と「メモリー」。この2つのパーツも着実に進化を遂げている。

 HDDは、従来通り大容量化と低価格化が進む(図1)。2010年に主流となるのは、容量が2TBの3.5インチHDD。発売直後は3万5000円前後で推移していたが、2009年末時点で約1万5000円まで値が下がった。2010年中に1万円を切り、市販のデスクトップパソコンへの搭載が加速すると見られる。

【1万円で購入できるHDD容量の推移】
図1 2009年春ごろから市場に流通し始めた2TBのHDDは、当初3万5000円と高価だったが、2010年中に1万円を切ると見られる
図1 2009年春ごろから市場に流通し始めた2TBのHDDは、当初3万5000円と高価だったが、2010年中に1万円を切ると見られる
[画像のクリックで拡大表示]

 2.5インチHDDは、1TBモデルが主流になる。ノートパソコンに搭載される厚さ8mmの2.5インチHDDは、本稿執筆時点で500GBが売れ筋。1TBモデルも製品化されているが、厚さが12.5mmのため一般的なノートパソコンに搭載できない。2010年は、厚さ8mmの1TBモデルが登場し、搭載するノートパソコンが増えるだろう。

 フラッシュメモリーにデータを記録する「SSD(Solid State Drive)」も内部構造の見直しが進んでいる。HDDのような大容量化ではなく、「読み書き速度の向上」に力点を置いて進化しているのが特徴だ。

 2008年当時、1個のコントローラーチップを搭載したSSDが主流だった(図2)。読み出し速度はHDDに勝るものの、書き込み速度は当時最新のHDDに及ばなかった。その後、2個のコントローラーを搭載して内部的にRAID0(ストライピング)を構成する製品が増え、書き込み速度もHDDを上回った。

【SSDの内部構造の変遷】
図2  SSDは、2008年から2009年にかけて内部構造が大きく変化し、読み書き速度が格段に高まった。この傾向は今後も続く。2010年には256MBの大容量キャッシュメモリーを搭載した製品が数多く登場する見込みだ。右下は、キャッシュメモリーを搭載したSSDの内部構造の例
図2  SSDは、2008年から2009年にかけて内部構造が大きく変化し、読み書き速度が格段に高まった。この傾向は今後も続く。2010年には256MBの大容量キャッシュメモリーを搭載した製品が数多く登場する見込みだ。右下は、キャッシュメモリーを搭載したSSDの内部構造の例
[画像のクリックで拡大表示]

 2009年末時点で人気のHDDとSSDの読み書き性能を比較したのが図3である。SSDの順次読み出しと順次書き込み速度は、HDDのそれを約3倍上回った。512KBのデータをランダムに読み書きする速度は、SSDの方が約6~9倍速い。

図3 ウエスタンデジタルジャパンのHDD「Caviar Green」(実勢価格は約1万円)と、フォトファーストのSSD「G-Monster V5」(実勢価格は約10万円)を入手して、読み書き性能を比較した。ベンチマークソフトは、「CrystalDiskMark2.2」(作者:ひよひよ氏)を利用。データは日経WinPC調べ
図3 ウエスタンデジタルジャパンのHDD「Caviar Green」(実勢価格は約1万円)と、フォトファーストのSSD「G-Monster V5」(実勢価格は約10万円)を入手して、読み書き性能を比較した。ベンチマークソフトは、「CrystalDiskMark2.2」(作者:ひよひよ氏)を利用。データは日経WinPC調べ
[画像のクリックで拡大表示]

 2010年のSSDのトレンドは、大容量キャッシュメモリーの搭載。256MB以上のキャッシュメモリーを搭載した製品が一般的になり、SSDとHDDの読み書き性能の差がさらに開いていく。