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◆日経パソコン 2010年1月11日号「2010年はこれが来る!」からの転載です。

 今まで、ウイルス作者は技術的な工夫に力を入れてきた。ウイルスのプログラムを工夫して、いかに短時間で感染を広げるか、いかにユーザーに気付かれないようにするか、などを追求してきた。今後もこの傾向は続くだろう。

 ところが最近、別の動きも顕著になってきた。ウイルス作者の多くは「偽ソフト」を使ったネット詐欺にも手を広げ始めたのだ。

 偽ソフトとは、大した機能を持たないにもかかわらず、ウイルス対策などの機能を備えているとかたられて配布されるソフトのこと。ほとんどの場合、インストールすると「ウイルスが見つかった」などと偽の警告を表示(図1)。駆除したければ、有料版やライセンスを購入する必要があるとして販売サイトへ誘導。クレジットカード番号などを入力させようとする。

【「偽ソフト」を使った詐欺が大流行】
図1 ユーザーが「偽ソフト(偽セキュリティソフト)」をインストールすると、実際には感染していないにもかかわらず、多数のウイルスが検出されたとして警告を表示する。ウイルスを駆除しようとして「駆除(Remove)」ボタンなどを押すと、駆除するには偽ソフトを購入する必要があるとして、カード決済代行会社が運営する販売サイトへ誘導する
図1 ユーザーが「偽ソフト(偽セキュリティソフト)」をインストールすると、実際には感染していないにもかかわらず、多数のウイルスが検出されたとして警告を表示する。ウイルスを駆除しようとして「駆除(Remove)」ボタンなどを押すと、駆除するには偽ソフトを購入する必要があるとして、カード決済代行会社が運営する販売サイトへ誘導する
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 偽ソフトによる被害は、2005年以降、継続的に報告されている。特に2009年は、世界中で猛威を振るった。米国連邦捜査局(FBI)の推定によれば、被害額は1億5000万ドル以上。米マイクロソフトでは、2009年前半に、1340万台以上のパソコンに偽ソフトがインストールされたことを確認している。