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 銀行で電子化されたパンフレットを閲覧、ピザ店でクーポンがもらえるゲームを楽しむ、担当者が示す写真を見ながら自宅で中古車を選んで購入する──街中のさまざまなサービスの中で、アップルのタッチパネル式情報端末「iPad」が徐々に浸透しつつある。

 iPadは2010年5月末に発売となり、しばらくは品薄で入手困難となっていた人気製品。タッチパネルの操作で、画面を自由自在に拡大・縮小できる。 Webサイトを快適に表示できるほか、豊富なアプリもそろう。薄型軽量で、デザイン性も高い。従来のタブレット型端末とは一線を画す機能に、個人ユーザーのみならず企業が着目し、業務改善のツールとして活用し始めたのだ。

 iPadを利用する企業は、着実に増え続けている。例えば、大塚製薬は医薬品の情報ツールとして利用するため2010年7月から1000台以上の iPadを社員に配布した。コクヨは営業担当者のプレゼンテーションなどに活用するため、2010年中に150台、2011年度は1500台を導入予定。東建コーポレーション、野村證券、みずほ銀行といった企業も、試験的にiPadの導入を推進している。

 これだけ多くの企業が相次いで採用する理由は何か。一つは、従来とは異なる画期的な業務改善策を編み出したいという企業の要望に応える機能をiPadが備えていること。人気のiPadを導入すれば、企業のイメージアップにもつながる可能性もある。

 導入コストも安い。端末1台の価格が約5万円から。既存のアプリがそろっているため、特別な用途でなければ開発費はほぼ不要。「クラウドコンピューティングの普及で、情報機器の更新や保守にかかるIT関連予算が削減できるようになったため、iPad導入など新たな用途に投資が広がった」(MM総研のパーソナル・ネットワーク研究グループ中村成希アナリスト)という見方もある。

 iPadの業務用途は主に3つに分類できる(図1)。一つは、iPad上で動画や写真を見せながら製品を説明する、ときには顧客に手渡して操作しながら見てもらうなど、顧客サービスの向上を目的としたもの。二つめは、iPadで会議資料を見る、膨大な書籍を電子化して持ち歩く、プレゼンテーションに使うなど業務を効率化するための利用である。

●iPadの特徴と企業および法人向けの主な応用分野
図1 高い操作性や視認性を持つiPadは、店頭に配置してサービスを紹介するなど顧客サービス向上のツールとして利用され始めた。そのほか、ペーパーレス化など社内業務の効率化、教育分野といった用途もある
図1 高い操作性や視認性を持つiPadは、店頭に配置してサービスを紹介するなど顧客サービス向上のツールとして利用され始めた。そのほか、ペーパーレス化など社内業務の効率化、教育分野といった用途もある
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 分野は少し異なるが、三つめは教育分野への応用。高校や大学で教育分野に向けたiPadの利用が活発化している。福岡県の博多高等学校、名古屋文理大学、武蔵野学院大学などがiPadの導入を発表している。

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