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 スマートフォンやタブレットPCなどが搭載するOS「Android」を狙うコンピューターウイルス(悪質なプログラム)が次々と出現している。ウイルスが仕込まれたアプリを実行すると、個人情報を盗まれたり、スマートフォンを乗っ取られたりする恐れがある。現時点での確認例は少ないが、今後増える可能性は高い。今のうちから危険性を認識しておく必要がある。

 種類の異なるウイルスが、2010年8月以降に相次いで確認されている(表1)。例えば、2010年12月末に出現したウイルス「Geinimi(ゲイニミ)」は、正規のゲームアプリに潜んで、ユーザーにプログラムを実行させようとする。実行されると、ウイルス本体はユーザーに気付かれないように動作し、ウイルス作者がそのAndroid搭載機を遠隔から操作できるようにする。

●有用なアプリに偽装、不自然な「アクセス許可」に注意
表1 今までに確認された「Androidウイルス」の例。ウイルスの名称については、セキュリティ会社によって異なる場合がある
表1 今までに確認された「Androidウイルス」の例。ウイルスの名称については、セキュリティ会社によって異なる場合がある
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 広く知られているAndroidウイルスは3種類だが、これらは氷山の一角。セキュリティ会社ラックの許先明氏は「これら以外に3種類のウイルスを確認している。見つかっていないだけで、もっと存在する可能性は高い」とコメントする。

 見つけにくい理由は、ウイルスが巧妙になっているためだという。感染したスマートフォンなどを悪用することが目的なので、ユーザーに気付かれないようにバックグラウンドで動作する。加えて、感染範囲を広げすぎないようにしている。広げすぎると、存在を知られる可能性が高まるためだ。

 このような状況を受けて、セキュリティに関する相談などを受け付けている情報処理推進機構(IPA)は1月下旬、Androidを狙うウイルスについて、広く注意を呼びかけた。現時点で国内での被害は確認していないが、被害者が出る危険性が高まっているとしている。