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外付けHDDや一部のプリンターの出荷に影響、価格も上昇中!

 10月にタイの工業地帯で発生した大洪水。いまだに水が引いていない地域もあり、日本の自動車メーカーなどの被害が報じられているが、パソコン業界にも影響が出始めている(図1)。

図1 分野ごとの影響をまとめた。影響が大きいのが外付けHDD。「在庫限り」というメーカーもあり、早くも店頭から消え始めている。プリンターも一部の機種は品薄の状態だ。パソコンは来年以降はまだ見通しが立たない。早めの購入をお勧めする
図1 分野ごとの影響をまとめた。影響が大きいのが外付けHDD。「在庫限り」というメーカーもあり、早くも店頭から消え始めている。プリンターも一部の機種は品薄の状態だ。パソコンは来年以降はまだ見通しが立たない。早めの購入をお勧めする
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 最も深刻なのがHDDを搭載している製品だ。全世界のHDD生産の約6割(台数ベース)はタイといわれる。HDDはパソコンやレコーダーなど利用分野が幅広いため、需要が逼迫している状況だ。

 国内で真っ先にその影響が表面化したのが外付けHDD。バッファローとアイ・オー・データ機器は11月初旬に主要製品を一斉にモデルチェンジすると発表。旧製品と同じ仕様のまま、メーカー希望小売価格を一斉に値上げした。通常1万400円の1テラバイト製品を1万5700円に値上げするなど、平常時ではありえない事態だ。それでも店頭は品薄状態で、年末商戦期は混乱が予想される。調査会社のBCNによれば、外付けHDD全体の販売台数は前年比5割減になるという。

 HDDを内蔵するパソコンも影響は必至で、「年明け以降の見通しは不明」というメーカーが多い。とはいえ、「年内は在庫があり、SSD搭載のPCやタブレットが需要を吸収するため、年末商戦は1割減程度で収まる」(BCN)見通しだ。

 デジカメとプリンターは、タイに生産を依存する一部メーカーに影響が出ている。

 デジカメはニコンイメージングジャパンとソニーが大打撃。ニコンは一眼レフデジカメ「D3100」などを生産している工場が被災。通常の生産量に戻るのは2012年3月末になる見通しだ。ソニーも同様で、11月11日に発売予定だった一眼デジカメ「α65」や、ミラーレス一眼「NEX-7」の発売時期を未定と発表している。

 プリンターが最も売れる年末を控え、11月現時点で品薄になっているのはキヤノンの「PIXUS」シリーズ。9月発売にもかかわらず、一部モデルが品切れのショップも出始めている。人気モデルは実売価格が上昇に転じるという異例な事態だ(図2)。ご購入はお早めに。

 パソコン関連製品の品薄はいつまで続くのか。BCNによると「被災した工場、影響を受ける部品が多岐にわたっているため、影響は東日本大震災のときを上回る」という。洪水前の供給に戻るのは2012年の春頃になる見通しだ。

図2 キヤノンはタイのプリンター工場が操業を停止し、一部の機種が生産できない状態になっている。通常は発売から時間がたつほど価格が下がるが、人気の「MG6230」(9月発売)は洪水以降、実売価格が上昇している
図2 キヤノンはタイのプリンター工場が操業を停止し、一部の機種が生産できない状態になっている。通常は発売から時間がたつほど価格が下がるが、人気の「MG6230」(9月発売)は洪水以降、実売価格が上昇している
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[注] 前年比の数値(販売台数ベース)は調査会社BCNの推定