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創造的インテリジェンスを身に付けるための4つの心構え

アップルのデザイン活性型経営

 デザイン活性型経営(デザインを経営の活性剤として機能させ、ブランドとユーザーの接点すべてにおいてデザインの力を活用する経営手法)を目指す日本の経営者や、製品開発を統括する担当者、そしてデザイナーは、「天才」と言われるジョブズ氏から何を学ぶべきか。

 実際にジョブズ氏と仕事をしたことがある関係者に取材するなかで、デザイン活性型経営をするうえで欠かせない4つの心構えが見えてきた。

全力で愛し、本気で世に送り出す

 2004年から2年半の間、米アップルのマーケティング担当副社長としてジョブズ氏とともに仕事をしてきた前刀禎明・リアルディア代表は、ジョブズ氏が「自社の製品は常に史上最高の製品だと、本気で信じきって世の中に送り出していた」と指摘する。自社製品に対する自信と愛情の深さが、今の日本の経営者とは違うと言うのだ。

 これだけ情熱を持って生み出す製品だからこそ、ジョブズ氏はそれを登場させる時の演出にも全力を注ぐ。例えば「キーノートと呼ばれる製品発表会の2カ月前になると『ジョブズにはもう難しい相談はしないでくれ』と言われるようになる。それだけプレゼンテーションに集中していた」(前刀氏)。発表前日も、スポットライトの当て方や歩く位置、ちょっとした間の取り方など、数時間にわたってリハーサルを重ねた。

 製品発表の前まで徹底した情報統制で秘密を貫くことで、消費者の期待は最高潮に達している。そこに練りに練ったプレゼンテーションで期待を一気に爆発させ、消費者の購入意欲をあおる。

 本気で自分たちの製品を素晴らしいと感じて送り出しているのか?消費者は、その「熱」を敏感に感じ取っている。

01|製品を出すたびに「史上最高」
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新しい製品を「史上最高」と信じきって市場に送り出す。それだけ妥協せずにモノ作りに挑んでいるからと言えるが、やはり企業のトップが本気でそう思って自社の製品に接していなければ、消費者だって付いてこない(イラスト:濱口博文)
新しい製品を「史上最高」と信じきって市場に送り出す。それだけ妥協せずにモノ作りに挑んでいるからと言えるが、やはり企業のトップが本気でそう思って自社の製品に接していなければ、消費者だって付いてこない(イラスト:濱口博文)
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