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 2012年は海外の大型サービスが相次いで日本への参入を果たした。これにより、いよいよ電子書籍の本格普及に向けた土壌が整ってきた。

 同年7月には楽天が買収したカナダのコボが日本でサービスを開始。約8000円と低価格の電子ペーパー端末を発売し、話題となった。同10月には米国など海外で電子書籍市場をリードする米アマゾン・ドット・コムが日本に参入。同11月に電子ペーパー端末、12月にはタブレット「Kindle Fire」「同HD」を発売した(図1)。目的の本を1クリックで購入できる手軽さ、紙の本と同じように多数のレビューが参照できる点など利便性の高さでも注目を集めた。

●大型書店の日本参入が相次ぎいよいよ本格普及へ
図1 海外の大型書店が国内参入し、低価格の専用端末を発売した。2013年以降、普及拡大のカギを握るのは書籍コンテンツの数。紙の本を扱う大型書店と比べるとまだ差がある
図1 海外の大型書店が国内参入し、低価格の専用端末を発売した。2013年以降、普及拡大のカギを握るのは書籍コンテンツの数。紙の本を扱う大型書店と比べるとまだ差がある
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 国内勢も対抗する動きを見せている。これまではスマートフォンやタブレット向けのアプリのみを扱ってきた凸版印刷グループのBookLiveは、新たに電子ペーパー端末を独自開発して12月に発売した。

 配信サービスの選択肢が増え、スマートフォンやタブレットに加えて低価格な電子ペーパー端末も数多く登場。何冊もの書籍を軽々と持ち運ぶことができ、いつでもどこでも本を購入し、その場で読めるという快適な環境はそろった。唯一、紙の本と比べて物足りない部分が書籍コンテンツの数である。アマゾンや楽天の電子書店では現状で約8万冊、BookLiveは11万5000冊。その一方で、紙の書籍を販売する書店の中には150万冊を並べる大型店舗もある。