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 日経パソコンは2013年4月から5月にかけて、「企業の情報化実態に関する調査」を実施。電子情報技術産業協会(JEITA)の協力を得て、930社の情報システム担当者から回答を得た。

 アンケートでは、情報化に向けた投資の増減、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの活用状況、クラウド構築やBCP(事業継続計画)策定の進捗度などについて聞いた。その回答を分析すると、企業が今後の業務端末の在り方を模索する動きが見て取れた。

 まず、2013年度の情報化に関連する投資計画について聞いた。回答企業の37.6%が、情報化投資を「前年度よりも増加」と回答(図1)。予算を増やすという企業は、2年連続で増加した。

●投資を増やす企業が5ポイント以上も増えた
図1 情報化関連の投資計画予算を前年度と比べてどのようにするかを聞いた結果。東日本大震災の影響が色濃かった2011年度を境に、前年度よりも投資を増やす企業が増える傾向が続いている
図1 情報化関連の投資計画予算を前年度と比べてどのようにするかを聞いた結果。東日本大震災の影響が色濃かった2011年度を境に、前年度よりも投資を増やす企業が増える傾向が続いている
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情報化投資が活発に

 「前年度より減少」と回答した企業は16.3%とほぼ横ばい。「前年度並み」とした企業は37.8%で、2012年度の調査(42.7%)よりも約5ポイント減った。全体に、投資に前向きな企業が増えているようだ。

 IT関連の製品やサービスを提供する企業も、こうした気運を察する。リコージャパン・ICT事業本部IT事業センターの八條隆浩センター長は「この3月までは企業の動きは鈍かった。4月以降、急速に投資の動きが活発になってきた」と見る。

 業種によってもばらつきがあるようだ。富士通・ユビキタスビジネス戦略本部の丸子正道マネージャーは、「全体として投資に前向きな傾向があるが、業種や企業のビジネス領域によって差がある」と指摘する。実際、業種別に情報化投資の傾向を分析したところ、ばらつきが多く見られた(図2)。

●金融やIT分野の企業が投資に意欲的
図2 業種ごとに見た、2013年度の情報化関連予算の傾向。金融/証券/保険業は、投資を増やすと回答した企業が最も多かった。IT投資に消極的なのは運輸/電力・ガス・水道業。予算を増やすという回答が最も少なく、予算を減らすという回答が多かった
図2 業種ごとに見た、2013年度の情報化関連予算の傾向。金融/証券/保険業は、投資を増やすと回答した企業が最も多かった。IT投資に消極的なのは運輸/電力・ガス・水道業。予算を増やすという回答が最も少なく、予算を減らすという回答が多かった
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 予算を増やす企業が特に多かったのは、金融/証券/保険業や、情報処理/ソフトウエア関連、商社/流通/小売業である。いずれも、4割以上の回答企業が予算を増やす。

 一方で、運輸/電力・ガス・水道業では、予算を増やすと回答した企業が25.6%と3割を下回った。予算を減らすという企業も25.6%と業種別では最も多く、IT投資に消極的な傾向が見られた。この分野は、円安や原油価格の高騰が、企業の業績に色濃く影響。情報化予算にも影を落としているようだ。