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 SoCはsystem on a chip(システム・オン・チップ)の略称で、単一の半導体チップに必要なシステムを搭載したもの。小型化、省電力を実現し、現在はスマートフォンやデジタル家電などに幅広く利用されている。

 パソコンは、演算処理やデータ入出力、描画処理などの機能で構成する。こうした各種機能を1つのチップに集約したものがSoC(エスオーシー)である。

 歴史的にSoCは、特定用途に焦点を当てたカスタムチップとして発展してきた。例えばHDDレコーダーや無線LANルーターなどさまざまな製品に組み込まれており、それらの制御を担っている。

 SoCのメリットとしては、システムの小型化、処理の高速化、低消費電力、低発熱が挙げられる。一度SoCとしてシステム化してしまえば大量生産が容易になることから、コスト削減の効果もある。

 こうした理由から、近年ではスマートフォンやタブレットに数多く採用されている。スマートフォン/タブレット向けのSoCでは、米クアルコムの「スナップドラゴン」、韓国サムスン電子の「エクシノス」、米アップルの「A8」、米エヌビディアの「Tegra」などが挙げられる。SoCの性能は機器の性能に直結することから、各社とも開発に力を入れている。

 ここで挙げたSoCは、いずれも英ARMのARMアーキテクチャー(設計思想)を採用している。ARMは、同社が開発したアーキテクチャーをライセンスする「IP(知的財産)ビジネス」を確立。契約を結んだ企業はその内容に従ってSoCを開発し、各社はそれぞれ特徴を出している。例えばクアルコムのスナップドラゴンは幅広いラインアップをそろえ、多くのスマートフォンが採用。一方、アップルのA8は自社製品に特化している。

 今後IoTやウエアラブルデバイスの進化に伴い、SoCはさらなる小型化・高性能化が見込まれる。

ソニーモバイルコミュニケーションズのスマートフォン「Xperia」などに搭載される米クアルコムのSoC「スナップドラゴン810」。CPU、描画処理、通信機能などを集約した。写真はクアルコムの資料より
ソニーモバイルコミュニケーションズのスマートフォン「Xperia」などに搭載される米クアルコムのSoC「スナップドラゴン810」。CPU、描画処理、通信機能などを集約した。写真はクアルコムの資料より
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