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 「存在に気が付きませんでした。白黒ページは、つい見逃してしまいます」──との読者の声をいただきました。

 4月の誌面リニューアルに合わせて開始した巻末のコラム群のことです(毎号8ページ)。懸念はしていたのですが、そうですか…(実は一部、色は着いており、見逃されないよう配慮はしたのですが)。

 巻末コラム群については、月の前半はINSIDE、後半はOUTSIDEと、目先を変えて一号おきに切り替えているところが特徴です。厳密な区分ではありませんが、それぞれ「建築を深める」「建築を広げる」といった指向性の異なる内容とすることを意識しています。今回はそのラインナップから少しだけご紹介します。

 「建築世論&ランキング」[IN/OUT]──ケンプラッツとの連動などによって調査(アンケート)したり、ランキングデータを使ったりしながら、様々な切り口から建築界の事象を解説します。[OUT]では、一般生活者(利用者)の声を聴く企画なども展開しています。

 「職場改善委員会」[IN]──週刊誌などでは定番の“OLは見た!”のような発想から出てきたもの。実話ベースです。意匠設計事務所・A子さん、建設会社設計部・B男さん、インテリア設計会社・C郎さん、中堅不動産会社・D美さんが既に登場し、身のまわりの「カイゼンしたいあれこれ」を赤裸々に語っています。

 「ココロニシミル巨匠の名言」[IN]──初回のルイス・カーンから、早くも好反応が戻ってきました。かつて学んだ建築(家)に対する“憧れ”が呼び覚まされたのでしょうか、読者の方々の心の琴線に触れた模様です。レム・コールハウス、フランク・ロイド・ライト、村野藤吾と続行。本誌・宮沢の似顔絵にもご注目ください。

 「Aの虚像~物語の中の建築家たち~」[OUT]──巻末BOOK「Next-A」にあった好評連載を復活させたものです。ぽむ企画さんの絵と文で、映画、テレビドラマ、小説などが描く「建築家像」を分析。追随を許さないさえた筆致で、世の中のメディアと建築界のずれ(あるいはシンクロ)を抉り出し、笑い飛ばしていきます。

 「往復書簡“22世紀への海図”」[IN/OUT]──世代を超えた意見交換(交感・交歓)を何としても実現したい。日建設計名誉顧問の林昌二さんにご快諾いただき、若手建築家の方とで同じテーマを“語り合う”リレー式コラムが成立しました。「ここ(最終ページ)から読む」と言う人が現れるくらいにしたいと考えたものです。

 今号の特集「されど、手すり」では、誰もが日常触れる題材(部位)を掘り下げ、かつ多角的に解剖しています。巻末コラムの建築世論&ランキング、ココロニシミル巨匠の名言ともリンクが張られ、さらに膨らみのあるものとしていることにお気付きいただけましたでしょうか。

 巻末コラム群は、たい焼きの尻尾の「あんこ」だとすれば、最後まで期待を削ぐことのないようぎゅっと詰め込んだところです。ので、もしこれまで逃していた方がいらっしゃるようでしたら、最後まで食べ尽くしていただけると幸いです。冒頭の読者の方も、「面白い!」「これからは気をつけます!!」と激賞してくださっています。