編集長が語る日経コンストラクションの見どころ
目次
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出題傾向が変わった技術士第二次試験
日経コンストラクション2月8日号は、前号に続いて資格の特集を組みました。題して「注目資格の攻略法2008」。土木技術者の取得意欲が高い技術士とコンクリート診断士を中心に、最近の試験の傾向に基づいて合格のノウハウをまとめています。
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受注を左右する資格者不足
資格者が足りないーー。土木をなりわいとする建設会社や建設コンサルタント会社のあいだでよく聞く話です。日経コンストラクション1月25日号の特集はそうした生の声をそのままタイトルに掲げ、資格者不足の実態と対応策を探りました。
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脱談合の余波で常識が覆される「異変」が起きている
ここまでの変化を誰が予想したでしょうか。これまで土木・建設の仕事を安定させ、旧弊を温存してきた様々な前提が音を立てて崩れ、従来の常識が通用しなくなってきました。容易に変わらないと思われてきた秩序がいとも簡単に崩壊し、激動の時代を迎えています。
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防げたはずの事故が防げない
残念なことに2007年も建設事故が多発しました。社会に衝撃を与えた米国やベトナムの落橋事故のような大事故のことだけを言っているのではありません。どこにでもありそうな工事で,どこにでもありそうな作業を進めていたときに,多くの事故が起きていました。
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施工計画の品質低下も発注者の認識不足も気がかりだ
公共工事における総合評価落札方式の拡大によって,施工計画の重要性がこれまで以上に高まってきました。総合評価の多くは,技術評価点のなかで施工計画の配点を最も高く設定しています。施工計画の優劣が受注を左右するのはもちろん,受注後の工事の品質や成績評定に影響を及ぼし,その後の受注競争への影響も避けられな…
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利益を出すための選別受注のポイントとは
最近の公共工事では低入札が頻発する一方で,不調や不落の入札が相次いでいます。本格的な自由競争の幕がいきなり切って落とされた衝撃で,いささか熱くなって手当たりしだいに受注競争に参加していた時代は過去のものになりつつあります。建設会社や建設コンサルタント会社の多くは,自社が有利に立てる分野を冷静に見極…
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受注者の8割が公共事業の成績評定に疑問
公共事業の発注者から採点された成績評定に疑問を持ったことはありますかーー。日経コンストラクションは主要な建設会社30社と建設コンサルタント会社30社に対し,アンケート調査を実施しました(回答数は建設会社20社,建設コンサルタント会社21社)。その結果,疑問を持ったことが「ある」と答えた割合は建設会…
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民営化でコスト削減への厳しさが増す
世間を大きく騒がせた道路関係4公団の民営化から,この10月でちょうど2年がたちました。ひところの騒ぎから一転し,最近では話題になる機会は減ったようですが,民営化によって土木の仕事は大きな影響を受けました。土木事業や土木の実務がどう変わったかを中心に高速道路会社の軌跡を検証したのが,日経コンストラク…
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“デフレスパイラル”の要,予定価格の今後
きっかけは,国土交通省の技術調査課長,前川秀和氏の発言でした。日経コンストラクションの取材に応え,「デフレスパイラル」という言葉を使って,予定価格が下がり続ける構造になっていることに言明したのです(日経コンストラクション6月8日号特集「効き始めた低入札対策」参照)。
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人材問題には「急がば回れ」,OJT頼みも限界
若手が少なすぎる。団塊世代の大量退職によって技術力の低下が心配だ。働き盛りの40代の厚みが前後の世代より薄く,仕事が集中して疲弊している……。いまさら並べ立てることもないほど,土木の人材問題で何が重大かはわかりきっています。それをどうやって解決するかが問題です。
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避けて通れない業界秩序の再編
かつてなく激しい受注競争が,土木のものづくりを根底から揺さぶっています。その行き着く先はどこなのか。荒波が高すぎて視界不良。だからといって手をこまねいていると,荒波にのまれてしまう。護送船団は解体しました。それぞれが自分の力を見定めて,道なき道を切り開いていくしかありません。もはや背水の陣どころで…
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切迫する維持管理の危機
インフラの老朽化によってその維持管理の問題が深刻化している現実を突き付けるような事件が起きました。米国ミネソタ州で8月1日(日本時間2日)に発生した鋼3径間連続トラス橋の崩落事故です。残された映像を見ると,最大支間長139mの鋼橋が5秒ほどで一気に崩れ落ちていました。日経コンストラクションは,事故…
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発注者の7割が「低入札は手間が増えて迷惑だ」と回答
調査結果を初めて見たときは,そのあまりの率直さに驚きました。表題にあるように,土木工事の発注者の7割が「低入札で落札された業務や工事は手間が増えるので迷惑だ」と回答していたのです。厳密に言えば,五つの選択肢から発注者の25%が「迷惑だ」と回答し,同じく48%が「どちらかと言えば迷惑だ」と答えていま…
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発注者が変わらなければ土木は良くならない
発注者の行為だけを問題にするつもりはさらさらありません。問題を発注者のせいにして改善の努力を怠る受注者にも責任があります。でも,土木事業にまつわる様々な問題を考えるときに,発注者が解決に向けた行動を起こさなければ受注者側の努力だけでは限界があると思うことがしばしばあります。やはり,発注者が変わらなけ…
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驚くべき米国の維持管理の現実と対応策
わが国では,インフラの老朽化や財源不足などを受けて,インフラの維持管理や補修にまつわる問題が顕在化しつつあります。一足先に問題が深刻化した米国では,実際にどのような問題を抱え,どのような対応を迫られているのでしょうか。日経コンストラクションは米国の現実と最前線の対応策を現地取材し,7月13日号の特集…
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ケータイが変える土木の仕事
携帯電話のようにお手軽な情報機器を使って土木の仕事を効率化することが,現実味を帯びてきました。日経コンストラクションは6月22日号で,「ケータイで業務改善」と題する特集記事を組んでいます。
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それでも予定価格は下落する
編集長が語る日経コンストラクション6月8日号の見どころ
国や自治体などが打ち出した低入札対策によって極端な安値受注が減少する一方で,低入札の多発を反映して予定価格は下落するーー。
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官の限界を認識して民の知財力を引き出す
編集長が語る日経コンストラクション5月25日号の見どころ
国や自治体が「建設コンサルタントなどの民間企業は人手不足を補うための手足である」という思い込みから抜け出せないようでは,土木界にとっても国民にとっても不幸です。国や自治体は万能ではありません。官の限界を認識し,民の知財力を引き出して,公共サービスの品質や価値を高めていくことが求められています。
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総合評価は甘くない
編集長が語る日経コンストラクション5月11日号の見どころ
公共工事の入札で総合評価落札方式が拡大すれば,技術力の戦いになるーー。そう単純に考えている人がいるとすれば,少し甘いと言うべきかもしれません。
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現場で使いたくなる工期短縮技術
編集長が語る日経コンストラクション4月27日号の見どころ
たとえば昼夜兼行の24時間施工で現場が大変な思いをしながらの工期短縮でなく,現場が率先してやりたくなるような工期短縮。日経コンストラクション4月27日号の特集「工期短縮で勝つ!」で取り上げた工法の中には,現場から高く評価されている新技術がありました。