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 公共工事における低価格入札の頻発によって,下請けとなる専門工事会社の疲弊は深刻さを増しています。では,下請けはいま,具体的にどんなことに悩み,元請けの所長にどんな不満を持っているのか。下請けが評価する元請けの所長とはどういう人物か。元請けと下請けが厳しいなかにも互いを認め合い,良好な関係を築きながら仕事をしていく道はあるのか。日経コンストラクション2007年3月23日号の特集「下請けの本音」ではそんな問題意識に基づき,これからの元請け・下請け関係のあり方を考えました。

 専門工事会社の勤務者へのアンケート調査で,一緒に仕事をしたくない元請けの所長とはどんな所長かと尋ねたところ,「発注者の言いなりになる所長」との回答が最も多いという結果になりました。「低い下請け代金を強要する所長」や「契約外の作業を下請けに押し付ける所長」よりも嫌われています。

 特集記事では,「こんな所長と仕事がしたい」と下請けから慕われる3人の技術者も紹介しました。しかし,現在の厳しい時代を所長一人の才覚で乗り切るのは非常に困難です。組織のバックアップや体制の見直しが欠かせません。下請けへの無理難題の責めを所長が一身に背負うのは酷というものでしょう。特集記事では,元請けと下請けが対等な立場で議論し,詳細な実行予算を組むなどして,新しい元下関係を築こうとする試みも取り上げています。

 日経コンストラクション3月23日号ではこのほか,低入札の陰で続発している入札不調の実態にスポットを当てました。一般競争入札の拡大によって入札1件当たりの応札者数も減り,入札参加案件の“選別”が始まっているようです。

 また,建設コンサルタントの世界で話題になっていた仙台市の広瀬川橋梁設計競技の結果を詳しく報じています。最近,マスメディアがこぞって取り上げている土木資機材の盗難について,傾向と対策もまとめました。現場の意識改革と小さな工夫で盗難の抑制に効果のあることが,国土交通省関東地方整備局の取り組みなどを通じて実証されています。

 2006年10月27日号から連載してきた「土木技術者改造講座」は,今号が最終回となります。今号は,元三重県知事で早稲田大学大学院教授の北川正恭氏に熱く語ってもらいました。日経コンストラクションでは,次号の4月13日号から新たにいくつかのコラムを立ち上げます。土木のいまを多角的に切り取る専門誌として,これまで以上に読者の皆様のお役に立てる情報を提供していく考えです。