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 たとえば昼夜兼行の24時間施工で現場が大変な思いをしながらの工期短縮でなく,現場が率先してやりたくなるような工期短縮。日経コンストラクション4月27日号の特集「工期短縮で勝つ!」で取り上げた工法の中には,現場から高く評価されている新技術がありました。

 新技術は意外に現場から敬遠されるものです。現場で想定通りの効果を発揮してくれるかが頼りなく,リスクが読めないのが理由の一つ。機能を確認しながらなので手間もかかりがち。技術開発費の一部を割り当てられたりすると,コストアップの要因になることもあります。そんな先入観を吹き飛ばし,「社内で使いたいという要望が非常に多い」と評判の技術が,静岡空港の滑走路路盤工事で採用されていました。詳しくは特集記事をお読み下さい。

 これまで工期短縮への意識の低かった公共工事の発注者が,工事による効果の早期発現を意識するようになり,ようやく工期短縮を求めるようになってきました。工期の短縮によって土木施設が早く使えるようになり,工事による騒音や振動の時間が短くなって,公共事業費も抑えられれば,一般ユーザーにとってのメリットが大きいことは間違いありません。施工者にとっても,工期短縮は受注するために重要な技術であり,利益をひねり出すために必要な技術です。加えて,現場の負担を軽減するような工期短縮であれば言うことありません。施工者も発注者も一般ユーザーもハッピーになる工期短縮が求められています。土木工事の利益低下で技術開発費は切り詰められがちですが,将来を見据えた技術開発への投資を何とか続けてほしいと思います。

 今号ではこのほか,前号から立ち上げた新コラム「その後の土木」で,国土交通省和歌山河川国道事務所発注の垂井高架橋瑕疵修補工事(和歌山県橋本市)を追跡しています。高架橋の工事がいったん完成した後,コンクリートに多数のひび割れが発生したことを受けて2006年10月から実施していた補修・補強工事で,再び不具合が見つかりました。トラブル対策自体にトラブルが発生したことを受けて,施工者は新たに第三者の「工事保証人」を立て,工事保証人が再補修の内容や施工の状況を確認して品質を保証するという異例の措置を取ることになっています。

 同様に前号から掲載を始めた新コラム「勝つ提案」では,国道31号呉外舗装修繕工事を対象にした総合評価落札方式の入札に焦点を当てました。発注者や受注者だけでなく受注できなかった入札参加者にも取材して,最も短い交通規制日数を提案して逆転落札に至った経緯を立体的に描いています。