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 スペインのバルセロナに滞在していると、ちょっと足を延ばしたくなる場所がある。家具国際見本市の開催地としても知られるバレンシアである。長距離列車のほとんどが発着するバルセロナ市内のサンツ駅へ。私が乗ったのは「Euromed」と呼ぶ列車。天井のモニターで映画を見ながら3時間ぐらいの旅を楽しむ。飽きがくるあたりから一面にオレンジ畑が広がり、雄大な景色がはやる心をしずめてくれた。

 建設中の高層マンションが目に付き始めるころ、列車はバレンシア市内に向けて大きくカーブしていく。はるか右手に白い建物群が現れ、目指すCAC(アート・サイエンス・シティー)だと確認できた。バレンシア駅にはほとんど定時に到着。構内の観光案内で尋ねると,駅前のバス停から20分ぐらいの距離だと教えてくれた。

IMAXシアターなどがある映像館(手前)とレイナ・ソフィア複合館
IMAXシアターなどがある映像館(手前)とレイナ・ソフィア複合館

 地元バレンシア出身のサンティアゴ・カラトラバのマスタープランによるCACのプロジェクトの壮大さは、雑誌の記事などで見て知ってはいたが、目の当たりにしてみてその環境とスケールの大きさには改めて感動を覚えた。

 1957年、バレンシアは大洪水に見舞われた。東側を流れるチュリア川は氾濫(はんらん)し、運ばれてきた土砂で長さ10kmほどの川床が自然に造成された。350万m2ほどのこのテーマパークは、その土地の有効利用という発想から具現化したプロジェクトだという。

◆next:5年間に延べ1600万人が来場