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思考過程を提示する

 作業途中の課題やアイデアを周囲の人に見えるように提示しておくことで、意見や質問を誘い解決策の模索と発見に生かす。ディスプレイド・シンキング(displayed thinking)などと呼ばれる手法である。仕事を可視化することで、反応する他の人の知恵を借りようというわけだ。

 そうしたディスプレイの装置として、よく使われるのはホワイトボードや掲示板である。通路から見えやすい広い面に残されたメモやアイデアは、通りすがりの同僚の興味を引きやすく、のぞき見ではないので反応もしやすい。本人が席を外しているときでも、代わりにそれらが状況を知らせてくれる。非同期のコミュニケーションツールとしても機能する。

 もちろん、仕事関連のディスプレイだけが有効なわけではない。趣味や嗜好(しこう)の品から持ち主の個性を垣間見ることができれば、記憶にとどまるし、ちょっとした会話のきっかけにもなるだろう。

 ホワイトボードや掲示板のような専用面でなくても、ピンやマグネットが使いやすい表面素材であれば十分だし、小物を置いたり立てかけたりできる小さな棚や枠があってもいい。仕切り壁は、ちょっとした工夫でそれ以上の用途にも生かせるし、そうした利用を誘発することもできる。

パネルの外側をホワイトボード仕様にした例(写真:岸本章弘)
パネルの外側をホワイトボード仕様にした例(写真:岸本章弘)

パネル内側のホワイトボードは、日々のメモ・掲示板・伝言板から気軽なディスカッションの道具まで、臨機応変な使い方ができる(写真:岸本章弘)
パネル内側のホワイトボードは、日々のメモ・掲示板・伝言板から気軽なディスカッションの道具まで、臨機応変な使い方ができる(写真:岸本章弘)

個人の趣味が見えるブース型の自席。これだけモノがあれば、話のネタには事欠かないかもしれない(写真:岸本章弘)
個人の趣味が見えるブース型の自席。これだけモノがあれば、話のネタには事欠かないかもしれない(写真:岸本章弘)

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