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* この記事は、日経アーキテクチュア創刊30周年記念DVDブック『デジタル画像で見る 日本の建築30年の歩み 1976-2005』(2006年5月29日発行)より転載したものです。作品のデータは原則として「日経アーキテクチュア」掲載時のものであり、建築物の名称などが現在と異なっている場合があります。

総合設計制度の活用で

 神戸の人工島を会場に、博覧会[ポートピア'81]が開催される。その後、全国で仕掛けられる地方博をてこにしたまちづくりの先陣をきったイベントだった(5/11号)。設計実務の世界では、新耐震設計法が施行されて、構造設計の方法が大きく変わった。これに応じて、日経アーキテクチュアでも「新耐震時代スタート」のシリーズで、変革の状況を伝えるとともに、さらなる課題について考察している。

 そうした中、建築作品で目立ったのは、高層オフィスビルだった。 3/30号のタイプスタディーでは、総合設計制度を活用した事例を紹介し、オフィスビルとしては東京都の適用第一号となる「第一勧業銀行本店」や、大規模な光庭を設けて執務空間の質を高めた「伊藤忠商事東京本社ビル」などで、新しい大規模都市建築のあり方を示している。

話題を呼ぶコンペ

 注目を集めた二段階コンペの当選案「名護市庁舎」が完成。これを含むコンペ実現作を集めて、12/7号ではケーススタディーを組んでいる。取り上げられているのは、「名護市庁舎」のほか「長野市立博物館」「新潟県立自然科学館」など。

 若い建築家の登竜門となるオープンコンペも散発的に実施されるようになり、「名古屋市芸術創造センター」(3/16号)や「荻須記念館」(1982年6/7号)などのコンペにつながっていく。また「第二国立劇場」の構想も大詰めを迎え、コンペの方法について論議されている(8/17号)。

建築界の主な出来事

  • 神戸で博覧会「ポートピア'81」開催。1600万人の入場者を集める
  • 都市計画法施行令および建築基準法施行令が一部改正、「地区計画制度」がスタート
  • 新耐震設計法が施行。耐震設計法の分野では半世紀ぶりの大変革

主な建築作品*

  • 石原なち子記念体育館(長島孝一+AUR建築・都市・研究コンサルタント)
  • 九州陶磁文化館(内田祥哉+アルセッド建築研究所)
  • 第一勧業銀行本店(芦原建築設計研究所)**
  • 伊藤忠商事東京本社ビル(日建設計)
  • 神戸ポートピアホテル(日建設計)
  • 都住創うつぽ住宅(都住創技術者集団)
  • ららぽーと(三井建設、フジタ)
  • 軽井沢町資料館(三輪正弘環境造形研究所)
  • 横浜開港資料館(浦辺建築事務所)
  • 松寿荘(村野、森建築事務所)
  • リンズギャラリー(安藤忠雄建築研究所)
  • 芹沢美術館(白井晟一研究所)
  • 長野市立博物館(宮本忠長建築設計事務所)
  • 名護市庁舎(Team Zoo/象設計集団+アトリエ・モビル)**
  • 宮城県美術館(前川國男建築設計事務所)

第一勧業銀行本店
第一勧業銀行本店
名護市役所
名護市役所

*1981年に日経アーキテクチュアに掲載された建築作品よりピックアップ。
**次ページ以降に写真を掲載。