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メタボリズム的な外観、カプセルの海上展望室

 足摺海底館は、機械部品のように増殖できそうな外観が「メタボリズム」的であり、海上展望室は「カプセル」のようだ。

 もちろん、現実には交換や拡張の予定は無いし、展望室をわざわざ十字形にする理由も見当たらない。新しい名所に見合ったデザインとして、大阪万博の未来感を採り入れた。その時のイメージがメタボリズムであり、黒川紀章だったということだろう。

 そう考えると実に良くできている。カプセルの丸窓は、2007年に東京都都知事選に出馬した際の選挙カーにも使われた黒川のトレードマークの一つだし、鮮やかな原色は「山形ハワイドリームランド」(1967年)などにも通じる。構造体である中央の柱に照明や空調吹き出し口が集まっているところはメタボリズム的であり、柱の周囲の階段をよく見れば二重らせんの形。後年の黒川は「Helix計画」(1961年)でDNAの二重らせん構造を採り入れて「生命の時代」の建築を先取りしたことを強調していた。その話とも合う。

海上展望室の内部。壁の角が丸められているところも“未来”的だ (写真:倉方 俊輔)
海上展望室の内部。壁の角が丸められているところも“未来”的だ (写真:倉方 俊輔)

黒川記章の「中銀カプセルタワービル」を思わせる円形窓 (写真:倉方 俊輔)
黒川記章の「中銀カプセルタワービル」を思わせる円形窓 (写真:倉方 俊輔)

海中展望室のらせん階段 (写真:倉方 俊輔)
海中展望室のらせん階段 (写真:倉方 俊輔)

中央の柱に照明や空調の吹き出し口が備え付けられている (写真:倉方 俊輔)
中央の柱に照明や空調の吹き出し口が備え付けられている (写真:倉方 俊輔)

上りと下りの階段を別にすることで入館者をスムーズに誘導する (写真:倉方 俊輔)
上りと下りの階段を別にすることで入館者をスムーズに誘導する (写真:倉方 俊輔)

階段はDNA構造のような二重らせんの形になっている (写真:倉方 俊輔)
階段はDNA構造のような二重らせんの形になっている (写真:倉方 俊輔)