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「グリーンビル」の格付けを獲得

 アラップは環境設計を担当した。中国の環境建築の格付けである「グリーンビル(緑建築)」において、3段階の中で上位から2番目の「2スター」を獲得した。中国で同格付けが与えられた最初の空港ターミナルとなる。

 深センは夏暑く、冬も温暖である。建物外皮をガラスとスチールで構成した独特のダブルスキンとすることによって、日射熱取得量を抑えた。

 外側のアウタースキンに配したガラスは、日射の遮蔽に加えて、飛行機の騒音が建物内に入るのを低減する。一方、六角形の開口が設けられた内側のインナースキンは、日射による熱やまぶしさを遮りつつ、自然光をふんだんに取り込む役割がある。

 アラップは、冷水蓄熱や空調ゾーニング、熱回収、太陽熱温水システムなどを提案した。これらの省エネ効果によって、年間の光熱費を25%削減できると試算している。

性能規定による火災安全設計を採用したターミナルの大空間(写真:Arup)
性能規定による火災安全設計を採用したターミナルの大空間(写真:Kalson Ho)
性能規定による火災安全設計を採用したターミナルの大空間(写真:左はArup、右はKalson Ho)

 さらに、アラップは性能規定による火災安全設計も手掛けた。コンピューターによる流体解析によって、ターミナルの大空間における火災時の煙の流れや避難時の人の行動、また高温下での鉄骨の挙動についても解析した。

 結果として、利用者の安全確保はもちろん、建設費の削減や設備などのメンテナンスの容易さにもつながっている。

カーブサイドは、マンタの遊泳を下から眺めているようでもある(写真:Arup)
カーブサイドは、マンタの遊泳を下から眺めているようでもある(写真:Arup)