誤解は「より得する」傾向に
続く「政策・法律」、「リフォーム」の設問はどのようなものだろうか。まずは「政策・法律」(Q3~Q5)のカテゴリーから見る。
b 72万円(10点、15.3%)
c 90万円(8点、39.3%)
d 100万円(0点、34.7%)
b 8割(10点、42.5%)
c 5割(0点、43.2%)
d 2割(0点、11.0%)
b 4分の1に減額(0点、24.8%)
c 6分の1に減額(10点、34.5%)
d 10分の1に減額(0点、10.3%)
「政策・法律」のカテゴリーでは、主に金銭に関する設問で「混乱」が見られた。その他の基準などにについての設問は平均点がそれほど低くないので、お金に絡む知識は政策や法律の中でもあまり知られていないようだ。興味深いのは、同じ間違いでも「より得する」金額や減税割合を選ぶ傾向が強かったこと。Q5でも正解のcが最多の回答だが、より減額割合が大きいaとbの回答割合を足すと55.1%で過半を占める。減額などに対する、住まい手の期待の大きさがうかがい知れる。
次いで、「リフォーム」では下記のような設問(Q6、Q7)が【混乱(誤解)】の分類に入った。
b 一気に塗り上げる(10点、24.8%)
c 室温を5度以上にして塗る(5点、15.7%)
d 扇風機などで風を当てて乾燥を促しながら塗る(0点、4.6%)
b 外食産業の市場規模24兆円(0点、17.8%)
c コンビニの市場規模9兆円(0点、32.2%)
d 新聞の市場規模2兆円(0点、12.3%)
Q6は正解とは反対の塗り方を回答する人が多かった。Q7は正解のaが最も多い回答だが、より市場規模の大きいb~dと誤解した人が計62.3%に上る。住まい手が思っている以上に、リフォームの市場規模は小さいということを意味するのだろう。
上記の「混乱」した設問は、そもそもの知識がない(=何を選んでいいのか分からない)ため、回答した選択肢がバラけた。対して、混乱のない単純な「誤解」は、多くの人が謝った知識をもとにある間違った選択肢に集中したことを表しており、間違った知識が広まっているといえる。