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 安藤忠雄建築研究所と土木学会は2月28日、東京メトロ副都心線と東京急行電鉄(以下、東急電鉄)東横線が相互乗り入れする渋谷駅の建設現場を、それぞれ報道機関に公開した。地下約25mにホームを建設する渋谷駅では、6月14日の東京メトロ副都心線の開業に向けて、内装や設備の工事が進んでいる。

渋谷駅のパース
渋谷駅のパース。同駅の設計は安藤忠雄建築研究所と東京急行電鉄、日建設計、東急設計コンサルタントが手がけている。施工は鹿島と東急建設、大成建設で構成する渋谷駅開業設備工事JVが担当する(資料:安藤忠雄建築研究所)

卵形の内部空間に設けた吹き抜け部
渋谷駅を象徴する卵形の内部空間に設けた吹き抜け部を、コンコース階からホーム階に向けて見下ろした様子。卵形の空間の大きさは長さ約80m、幅24m、高さ12m(写真:細谷 陽二郎)

 新たな渋谷駅で注目を集めているのが、安藤氏が意匠設計を手がけた「地宙船」と呼ぶ卵形の内部空間だ。駅全体を構成するコンクリート躯体の内側で、上層から順にコンコース階と機械室階、ホーム階の3層にわたる空間の一部を包み込んでいる。卵形の空間を構成する素材にはGRC(ガラス繊維補強コンクリート)を用いた。

 地宙船内の中央には、コンコース階からホーム階につながるだ円形の吹き抜けを設けた。その吹き抜けの両横にも、中央の開口よりも小さなだ円形の開口を配置した。

吹き抜け部をホーム階から見上げたところ
吹き抜け部をホーム階から見上げたところ。コンコース階と機械室階にある“卵の殻”の部分には、換気口とつなげた開口部を設ける

 卵形の空間に込めた意図について、安藤忠雄氏は「地域の中心となる駅の役割と符合させた」と説明する。そして、安藤氏はこう続ける。「新しい渋谷駅は、これから東京が世界に向けて発信すべき循環型社会のメッセージを示している」。