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 報酬が低くても成果品の品質を保とうと努力する建築士は多い。「武士は食わねど高楊枝(たかようじ)」という姿勢は、建築界の屋台骨を少なからず支えてきた。

 日経アーキテクチュアの調査でも働く目的に金銭を掲げた回答者の割合は世論に比べて小さい。「お金を得るために働く」と回答した人は34%で、世論調査に比べて15.4ポイント少ない。半面、社会貢献や自己実現を重視する度合いが世間に比べて強いということが、改めて明らかになった。例えば、「自分の才能や能力を発揮するために働く」と回答した人の割合は26%で、世論調査に比べて3倍弱の水準に達した。


 詳しい調査結果については、日経アーキテクチュア4月14日号の特集「『格差』建築界」に掲載している。

調査概要:2008年1月21日から2月7日にかけてアンケート調査を実施した。調査対象は日経アーキテクチュアの読者のうち、一級建築士の資格を持つ人1462人を無作為抽出して選んだ。回答数は467件。記事中に示したグラフは、設計事務所とゼネコンで働く430人の回答に基づく。回答数は設計事務所=359人、ゼネコン=71人。調査には日経BPコンサルティングの協力を得た。