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 木架構の大屋根で覆った木造2階建ての小学校が2008年12月、神奈川県厚木市内に完成した。小学校の名前は七沢希望の丘初等学校だ。厚木市内で初めての私立小学校として09年4月の開校を目指す。学校法人内田学園が発注し、中村勉総合計画事務所が設計を、白石建設が施工を、それぞれ担当した。

 同校は、全校生徒120人程度の小規模な学校だ。学年の枠を超えたグループ制を取り入れるため、学習スペースには教室ごとに仕切る壁や扉が無い。約3教室分に相当する広い学習室は、建物のうねりによって小・中・大のスペースを構成する。学習内容に応じて柔軟に活用する考えだ。

 建物には集成材を使わず、神奈川県産材を用いた。校舎1階には木製のテラスを配置し、周囲に広がる丹沢の自然に溶け込むオープンな空間を目指した。教室や図書室の外壁は格子の木枠とガラス張りとを組み合わせて構築。自然採光を図るとともに、校舎内から周囲の緑や四季の変化を身近に感じられるよう配慮した。

 環境配慮の仕組みも多く取り入れた。例えば、建物には太陽熱を活用して自然換気を促すソーラーチムニーを2カ所に配置した。地下には長さ約70mのクールチューブを3本埋設し、地熱を利用して自然換気と温度調整を行う。暖房は木質チップを燃料としたバイオマスボイラーを使用して、燃料コストの低減とCO2排出量の削減を図る。


七沢希望の丘初等学校の外観(写真:中村勉総合計画事務所)


木架構の屋根で覆われた教室(写真:中村勉総合計画事務所)

■建物概要
所在地:神奈川県厚木市七沢433-1
事業主:学校法人内田学園
設計・監理:中村勉総合計画事務所
施工:白石建設
建築面積:736.53m2
延べ面積:1229.72m2
構造・規模:木造一部RC造、地下1階・地上2階建て 
工期:2007年11月~08年12月