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 政府は1月27日、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」の改正案を閣議決定した。高齢者が安心して暮らせるよう2001年に制定したものの、住宅のバリアフリー化の立ち遅れや、生活支援サービス付き住宅の不足などが目立っていた。国土交通省社会資本整備審議会住宅宅地分科会(分科会長:越澤明・北海道大学大学院教授)が答申をまとめ、同省が立案した。改正案は、開会中の通常国会に提出する。

 改正案では、(1)基本方針の拡充、(2)高齢者居住安定確保計画の策定、(3)高齢者円滑入居賃貸住宅の登録基準の設定、(4)高齢者向け優良賃貸住宅の認定制度の拡充、(5)地方住宅供給公社の業務の特例追加――の5項目を盛り込んだ。

 基本方針については、国土交通大臣が厚生労働大臣と協議し、高齢者の生活支援体制を強化する。都道府県はその方針に基づき、高齢者向け賃貸住宅や老人ホームの供給目標などを含めた高齢者居住安定確保計画を策定。福祉や医療のサービスが受けられる生活支援施設を併設した高齢者向けの公共賃貸住宅や優良賃貸住宅の普及促進を図る。これらの住宅については、社会福祉法人など支援事業者への賃貸も可能となる。

 高齢者の入居を拒まないとして指定を受ける、高齢者円滑入居賃貸住宅の制度については、都道府県は各戸の床面積の規模、構造や設備、賃貸条件など登録基準に適合した物件のみを受け付ける。不適合だった物件については、管理者に対して必要な措置を講ずるよう指示できるようになる。