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 赤と白のストライプの外壁は、住宅地の景観の調和を乱すとまでは言えない──。漫画家の楳図かずお氏が東京都武蔵野市内に新築した自宅を巡り、近隣住民2人が外壁の撤去などを求めていた訴訟で、東京地方裁判所は1月28日、住民の請求を棄却する判決を言い渡した。

楳図邸
楳図氏がデザインした自宅。外壁は幅48cmの赤と白のストライプ模様だ。屋根の上の円筒部には2つの丸窓を配置している(写真:日経アーキテクチュア)

 楳図氏は武蔵野市内の住宅地に自宅の建設を計画、2007年3月に着工した。外壁は自身のテーマカラーである、赤と白のストライプ柄だ。住民側は、景観利益や平穏に生活する権利を侵害するなどと主張して、07年10月に東京地裁に訴えを起こしていた。

楳図邸
道路側から街並みを見る。商業地域から徒歩3~4分の住宅街だ(写真:日経アーキテクチュア)

 判決の主旨は以下の3点。(1)建設地一帯には建築協定などの取り決めはなく、既存の建物の色彩も様々だ。居住者が建物の色彩に関して、法律で保護すべき景観利益を享受しているとは認められない (2)赤白の外壁は周囲の目を引くものの、景観の調和を乱すとまでは認め難い (3)建物がある第一種低層住居専用地域において、周辺の色彩に配慮することが公の秩序として確立しているとは言えない。

 住民側の弁護士は2月3日、「控訴するかどうかは未定」とコメントした。