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建設・不動産分野の中途の求人が減少している。特に大きな影響を受けたのが不動産分野だ。不況下でも一定のニーズがあるのは技術士。一級建築士は実績が問われるようになってきた。転職支援を手がけるリクルートエージェントの話を基に構成する。

建設・不動産は14カ月連続減

 リクルートエージェントに寄せられた建設・不動産分野の求人数は07年11月をピークに14カ月連続で減っている。2008年1月の建設・不動産分野の求人数は3279人だ。

 景気の急激な冷え込みに伴って、ほとんどの産業分野で求人数が減った。1年前に比べて落ち込み方が著しいのは電気・電子・半導体・機械、化学・鉄鋼・材料、コンサルティング・人材・広告、金融などの分野だ。建設・不動産も1年前の約半分に減った。

 「バブル崩壊やITバブル崩壊を経験したが、こんな急降下は初めてだ」と、リクルートエージェント社外広報グループの鶴巻百合子氏は語る。唯一、不況の影響を受けにくいといわれる医薬・医療・バイオ分野の求人が、1年前よりも求人数を増やしている。

 話によると、減っているのは営業、そして総務や人事といった管理部門の仕事だ。総じて文系の職種が弱く、理系の職種が強い。技術職は内定がなかなかもらえないようになってはいるが、求人の減り方は少ない。

 経済の大混乱は、人々の心理にも影響を及ぼしている。不況時には会社に残った方が得策と判断する人が多いのかと思いきや、「今いる会社が危ないと考え、相談に訪れる人も増えている」(鶴巻氏)。

リクルートエージェントの資料を基にケンプラッツが作成
リクルートエージェントの資料を基にケンプラッツが作成

リクルートエージェントの資料を基にケンプラッツが作成
リクルートエージェントの資料を基にケンプラッツが作成

高収入の求人がなくなる

 建設・不動産分野について、建築、土木、不動産の求人比率を聞いてみた。現状は、建築が4割、土木が2~3割、不動産が2~3割だ。1年ほど前、求人数が6400人くらいだったときの比率は3:1:6だった。

  2008年初……求人数約6400人、建築:土木:不動産=3:1:6
  2009年初……求人数約3200人、建築:土木:不動産=4:3:3

 1年前に比べて建築や土木の比率が高まっているのは、不動産系の求人が減ったことが理由だ。新興のデベロッパーを中心に、不動産会社の経営破綻が相次いでいることと相関する。

 サブプライムローン問題の影響を最も受けているといわれるのが不動産のアセットマネジャーと呼ばれる職種だ。影響が出始めるのも早く、07年秋ころから求人にブレーキがかかりはじめた。投資用不動産の取引数が激減し、物件の仕入れを担当してきたスペシャリストたちの行き場は見えない。

 不動産会社からの求人は一時期、アセットマネジャーの年収が35歳で900万円以上、開発や設計は700万~800万円が目安だといわれていた。1年前の資料を見せて「今はどうですか」と問うと、求人自体がほとんどなくなっていた。

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