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 東京都は5月22日、2025年の都市像を示す「東京の都市づくりビジョン」の骨子を都市計画審議会に報告した。国際競争力の強化、低炭素型都市への転換、防災まちづくりなどの政策誘導を行う。東京圏全体の広域的視点に立った都市構造として、環状メガロポリス構造の実現を目指す。

 環状メガロポリス構造は、東京圏の交通ネットワーク、特に国際的交通アクセスに必要な空港、港湾や環状方向の広域交通基盤を強化するなどが目的だ。センター・コア再生、東京湾ウォーターフロント活性化、都市環境再生、核都市広域連携、自然環境保全・活用の5つのゾーンに区分し、ゾーンごとの特性を踏まえ戦略を示す。

環状メガロポリス構造の5つのゾーン(「東京都市づくりビジョン」骨子より)
環状メガロポリス構造の5つのゾーン(「東京都市づくりビジョン」骨子より)

 5つのゾーン区分のうち、首都高速中央環状線の内側に位置するセンター・コア再生ゾーンを、中央部、東部、北部、西部のエリアに分け、さらに、中央部エリアを大手町・丸の内・有楽町地区や霞ヶ関地区、秋葉原地区など特性ごとに絞り込み、特色ある地域像を提示する。現在、具体的な地域像については、区市町村と調整中だ。

センター・コアゾーン再生ゾーンの地域分類(「東京都市づくりビジョン」骨子より)
センター・コアゾーン再生ゾーンの地域分類(「東京都市づくりビジョン」骨子より)

 2025年の都市像を実現するための具体的な施策は以下の通りだ。(1)低炭素型都市づくりのため、建築物の環境性能の義務付けや地区物流効率化認定制度。(2)水と水辺空間創出のため、緑化率に応じた割り増し容積率の設定。(3)安全、安心のまちづくりのため、東京都建築安全条例に規定する防火規制、容積率の移転制度を活用した木造密集地域の整備を促進する仕組みの検討など。

 2001年に公表した、首都圏メガロポリス構想から8年ぶりの改正となる。2016年まで集中して取り組み、オリンピック、パラリンピック開催の舞台にふさわしい都市の実現に向け、施策の展開を図る。都では、6月末に都民の意見を募集し、2009年夏までに同ビジョンを策定する予定だ。

<訂正>初出時、記事中の第4段落に「環状メガロポリス構造を実現するための具体的な施策」と記述しましたが、「2025年の都市像を実現するための具体的な施策」に改めています。(2009年6月8日15時30分)