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 太陽光発電システムが、環境対応住宅では「当たり前」の装備になる一方で、今後を見据えた新しい技術の開発も進んでいる。太陽光発電やエネファーム(燃料電池)で創出したエネルギーを溜めながら効率よく利用できる蓄電池や、複数の家電製品や給湯機器などをIT技術でネットワーク化して自動制御するホーム・エネルギー・マネジメント・システム(HEMS)などだ。

 こうした技術に対するハウスメーカーの開発担当者たちの期待は大きい。これらの技術をいち早く取り入れようと開発に注力するメーカーも少なくない。最新の技術だけに、コストなどの課題は多いものの、さらなる省CO2を進めていくためには、欠かせない技術になると指摘されている。

パナホーム 省エネ意識の向上を目指しW発電用のHEMSを開発

 パナホームは、2009年1月に発売したNEW「エルソラーナ」を環境対応住宅のフラッグシップモデルと位置付けている。次世代省エネルギー基準をクリアする断熱性能を持ち、太陽光発電システムやハイブリッド型換気システムなどを標準装備する。

パナホームの環境対応住宅のフラッグシップモデルNEW「エルソラーナ」。パナソニックグループが独自に定める、「グリーンプロダクツ(GP)」の認定も取得した。GPは、同グループの製品の中で環境性能に優れたものに付けている(資料:パナホーム)

 「エルソラーナ」は「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック2008」で大賞を受賞した。建物と設備機器のトータルでの省エネ性能、住まい方の提案・啓蒙だけでなく、環境対応住宅の普及に貢献したことも評価された。08年の販売実績は、1345棟。同年に受注した、同社の住宅のうちの約2割を占める。

 一方、同社の受注ベースでの太陽光発電システムの採用率は21.2%だ。同社広報宣伝部広報メディアグループの井筒克彦氏は、「NEWエルソラーナの投入を足がかりに09年度中には50%まで高めたい」と話す。

グループを挙げて開発

 新技術の開発にも余念がない。住み手の省エネ意識の向上を目指した「家・街まるごとエネルギーECOマネジメント」をパナホーム、パナソニック、パナソニック電工、東京ガスの4社で開発中だ。エネファームと太陽光発電システムの両方の発電量や給湯量、電気などの使用量をテレビモニターで確認できるHEMSだ。エネルギー消費量を、他の住宅と比較できる機能などを盛り込む。

 同社の試算によると、太陽光発電システムとエネファームによるW発電にHEMSを取り入れることによって、III地域の標準的な住宅の年間CO2排出量2.9tを、0.8tにまで削減できるという。発電効率を高めることで、マイナス1.4tの達成も可能だという。

住宅・建築物省CO2推進モデル事業に採択されている「家・街まるごとエネルギーECOマネジメント」の概念図。太陽光発電システムとエネファームのW発電に対応する。数棟のグループでもエネルギーの消費量などが確認できる(資料:パナホーム)

 09年4月から一般公開されている東京都江東区にある「エコアイデアハウス」では、CO2を±ゼロにする生活を提案している。前述のパナソニックグループ3社の技術や機器で構成したモデルハウスだ。省エネ家電製品を採用するとともに蓄電池などを装備。3~5年後の環境対応住宅を分かりやすく展示している。

「エコアイデアハウス」に設けられたLED照明だけを使った部屋。パナソニック、パナソニック電工、パナホームの3社が持つ技術で開発した機器で構成する(写真:パナソニック)