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沼津魚がし鮨・紺屋町店 (静岡市)

LEDダウンライトをフル活用

 沼津魚河岸グループ(沓間水産/静岡県裾野市)は、「江戸前鮨」や「回転鮨」「流れ鮨」など、多様な形態の寿司店を首都圏中心に42店舗(2009年3月現在)展開している。地元の沼津魚市場の入札権を持ち、競り落とした駿河港の新鮮なネタを直営店で供することで人気がある。

 2008年12月にオープンした紺屋町店は店舗面積209.69m2で、カウンター席やテーブル席、座敷席などが配置されている。広々とした客席ホールとカウンター席から見えるオープンキッチンの照明は、すべてパナソニック電工製のLED照明で構成した。

カウンターのダウンライトは高演色性タイプを使用している。LED光源からカウンタートップまでの距離を短くすることによって、60W相当ながら920ルクスと明るくすることができた(写真:パナソニック電工)

 鮮魚のシズル感に敏感な寿司店では、質感や色再現性の高い光源を使う場合が多く、全面的にLEDを導入することはチェレンジだった。寿司ネタが勝負のカウンター席には、60W相当の高演色性タイプのユニバーサルダウンライトを設置。カウンター面で920ルクスの明るさを確保しつつ、同時に料理を美しく見せる演色性も確保した。

 カウンター席から見える厨房の天井にもLEDダウンライトを設置した。奥の厨房以外は、すべてLED光源を採用している。客席ホールの光環境を構成する天井設置のベースライトは、60W相当LEDダウンライトを合計で165台使用した。

客席全体の雰囲気を重視

 発注者である沓間水産と内装設計を手がけたスペラ(東京都台東区)から、「省エネ、省電力のためにオールLED照明にしたい」という要望が寄せられて、パナソニック電工が照明設計を担当した。LEDの導入に際して、「発注者らは、客席全体の雰囲気を重視していた。寿司ネタの見え方には、あまり細かな注文はなかった」とパナソニック電工照明事業本部首都圏電材EC・市販電材チームの丸山豊弘課長は打ち明ける。

 入り口付近は外光が入るためLED60形ダウンライトを4個1組とし、エントランスホールの光量、照度を高めている。一方、カウンター席では光源からカウンター面の距離が1mほどと近いため、高演色性タイプのダウンライト(ユニバーサル)をカウンター側に振って設置。最大限に寿司ネタの質感が出るように配慮した。

 ベンチシート背後の壁面は、すだれ風の仕上げを施し、LEDブラケットを配している。このブラケットは鉛直面の明かりとなるため、視覚的な明るさが増す。同時に、和風の雰囲気を演出する効果も狙っている。

ベンチシートの背後に行灯風のLEDペンダントを設置することで、空間全体を明るくすることができる(写真:パナソニック電工)

 座敷席は天井設置のLEDユニバーサルダウンライトを用いて、ウォールウォシャーの間接照明とした。落ち着いた雰囲気となるよう、座卓面で570ルクスを確保した。天井設置の60形ダウンライトを主体的に使いながら、限られた種類の光源の照明手法に工夫を凝らした。

 大半の客は、LED照明を使っていることに気付かない。「板前さんも気付いていない」と丸山氏は言う。基本照明の場合、光源がLEDだと分からない方が自然な光環境になっていると言える。丸山氏は「LEDランプのグレア(まぶしさ)には細心の注意を払った。グレア対策を講じたことが自然な雰囲気づくりに役立っている」と指摘する。

座敷席の照明も、天井設置のダウンライトだけで抑揚の利いた光空間をつくり出している。限られた光源の種類を最大限に活用して、壁面に当てたスポットライト(ウォールウォッシャー)の間接光が演出効果を上げている。座卓面と壁 のスポット光が対比的だ(写真:パナソニック電工)

[建物概要]

売場面積:209.69m2;(店舗面積)
発注・運営者:沓間水産
設計者:スペラ
照明設計者:パナソニック電工
施工者:ラックランド
設計期間:2008年6月~10月
施工期間:2008年10月~12月
開業日:2008年12月10日

[使用製品]

パナソニック電工/MSAVE60形高出力広角ダウンライト(電球色)、MSAVE40形高出力広角ダウンライト(電球色)、MSAVE60形高演色広角ダウンライト(電球色)、MFORCE60形ユニバーサル(電球色)、LEDペンダント(I L40W)