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サブウェイ赤坂見附店は、これまでの店舗のイメージを守りながら照明を変更して、大幅なCO2削減に結び付けた。照明器具の存在感を抑えたデザインが、内装のブラッシュアップに寄与している点にも注目だ。

 ファーストフードチェーンのサブウェイは、ISO14001の取得を目指すなど、環境に配慮した店舗づくりを目標としている。省エネ照明デザインモデル事業に採択されたのは赤坂見附店だ。コンセプトは、全サブウェイ共通のイメージを保ちながら、照明デザインを見直すこと。「タスカニー」と呼ばれるイタリア・トスカーナ地方をイメージした内装や、それが持つ温かな色合い、壁に掛けられた野菜のパネルを生かすような照明にすることが、イメージの維持に必須の要素となった。

サブウェイ赤坂見附店の店内。天井付近の間接照明には、蛍光管を使用。窓際のカウンター上部に設置した断続的な照明はLEDだ(写真:環境省)

 最大の課題は、明るさだった。同業態の店舗でこれまで必要とされてきたのは1000ルクス。そこで同店では、全体をまんべんなく明るくするのではなく、場所ごとに適切な光量を見直した。注文を受けるカウンターのスタッフの手元周辺は蛍光灯で光を当てて1000ルクスを保ち、テーブルは上部にLEDのペンダント照明などを用いて700~800ルクス程度に、通路は約500ルクス程度にした。

天井の凹部に埋め込まれたLEDは、一方はメニューのパネルを、一方は調理台を照らしている(写真:環境省)

 「変更後、大半の客は暗くは感じていないようだ」と、日本サブウェイの営業開発推進部の神山晃一部長代理は話す。天井付近に設けた上向きの間接照明は店舗全体を明るく見せる。通路の上部に照明器具はないが、床面付近にはLEDが帯状に設置されている。使用電力量は、全体がまんべんなく1000ルクスになるよう調整していた以前の3.787kWh/hから、1.324kWh/hへと約35%に低減した。CO2排出量は65%削減。どちらも当初の計画通りだ。

 削減効果を狙った仕掛けはほかにもある。野菜のパネルに使用していたハロゲン照明を電球色の蛍光灯に変更したことや、1日の自然光の変化に合わせて光量を変更できるように一部の照明機器に調光機能を持たせたことなどだ。内装と照明デザインを担当した丹青社ストアエンジニアリング事業部の高橋史将氏は、「新たに取り入れた光源はいずれも、これまで同様に“タスカニー”を演出できる色調を検討した」と語る。

 看板も大きく変わった。以前はスポット照明を使用していたが、今回はライン状のLEDを下端に設置してライトアップ。ファサード全体のデザインがすっきりと、洗練された印象に変わった。光と建物のデザインの融合を重視した、今回のモデル事業の意図にふさわしい変化といえる。

ファサード。看板をライトアップしているのは、すべてLED。以前はアームつきの複数のスポット照明が看板上部から照らしていた。客席脇の手すりのラインもLED照明の光だ(写真:環境省)

店頭の手すりの内側にもLEDを仕込んだ。テーブル上を照らすようにしている(写真:環境省)

以前の店内の様子。明るいものの、照明器具の種類と総数が多く、現在と比べると煩雑なイメージだ(写真:環境省)

 9月以降にオープンする店舗では順次、省エネ照明を取り入れていく予定だ。フランチャイズであるサブウェイでは、導入費用は各オーナーの負担となる。そのため「LEDプラン」のほかに、導入コストを抑えられる「蛍光灯プラン」を用意し、オーナー自身が選べるようにした。

 赤坂見附店は繁華街にあり、周囲の光も店内に入る。だが、周囲に店舗などが少ない立地の場合、同様の光量で明るく感じるか否かは未知数だ。今後は、どの程度の光量であれば客が快適に過ごせるのか、立地ごとに検討する必要がありそうだ。