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 竹中工務店の設計者らで作るボランティア団体(NGO)アジアン・アーキテクチャー・フレンドシップ(AAF、大阪市)が建てたネパール・ヒマラヤ山脈の石造りの学校が、「第11回国際石材建築賞(International Award Architecture in Stone 11th edition)」を受賞した。イタリア・ベローナで10月3日、授賞式が行われた。世界の優れた石材建築に授与される同賞は、過去に磯崎新氏(1987年、97年の2回)、隈研吾氏(2001年)が受賞している。

 石材は一般的に化粧材として使用されることが多い。だが、受賞した学校は、石積みの外壁が構造材としての役割も果たす点が、石の建築の原点だと評価された。AAFは、調査・設計・見積もり・施工・監理といった建築の専門分野だけでなく、行政との調整や建設資金の調達まで、建設にかかわるすべてを手掛けた。工事費は約1200万円。草の根・人間の安全保障無償資金協力の認可を受け、900万円を確保できた。残りの約300万円は、AAFが寄付金を集めた。

第11回国際石材建築賞を受賞したネパール・ヒマラヤ山脈の石造りの学校。2006年には第1回こども環境学会賞奨励賞、07年には日本建築学会賞業績賞「ネパールにおける学校建設支援活動」を受賞している(写真:彰国社 畑拓)
第11回国際石材建築賞を受賞したネパール・ヒマラヤ山脈の石造りの学校。2006年には第1回こども環境学会賞奨励賞、07年には日本建築学会賞業績賞「ネパールにおける学校建設支援活動」を受賞している(写真:彰国社 畑拓)

 AAFの発足は1996年だ。同年、学校を建設するため、ヒマラヤ山脈にある3カ所の地域で子供の数や就学率などを調査した。その結果、就学率が低い9つの村に小中高が一貫した学校が必要だと判断。9つの村の中心にあるフィリム村を敷地に選んだ。フィリム村は標高が約1600mの位置にある山村だ。99年末から敷地の詳細な調査や、建設に関わる調整、設計などを始めた。2001年10月に着工し、03年4月に竣工した。

竹中工務店社員6人を含む9人をメンバーとするボランティア団体(NGO)アジアン・アーキテクチャー・フレンドシップ(AAF)は、行政との調整や建設資金の調達まで建設にかかわるすべてを手掛けた(写真:彰国社 畑拓)
竹中工務店社員6人を含む9人をメンバーとするボランティア団体(NGO)アジアン・アーキテクチャー・フレンドシップ(AAF)は、行政との調整や建設資金の調達まで建設にかかわるすべてを手掛けた(写真:彰国社 畑拓)

敷地のあるフィリム村はネパール・ヒマラヤ山脈の標高が約1600mの位置にある(写真:彰国社 畑拓)
敷地のあるフィリム村はネパール・ヒマラヤ山脈の標高が約1600mの位置にある(写真:彰国社 畑拓)

石造りの学校で学ぶ子供たち(写真:AAF)
石造りの学校で学ぶ子供たち(写真:AAF)