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AUOのPresident&CEOのLai-Juh Chen氏
AUOのPresident&CEOのLai-Juh Chen氏
講演会場は、立ち見が出るほど大勢の人で熱気にあふれた
講演会場は、立ち見が出るほど大勢の人で熱気にあふれた
講演するLai-Juh Chen氏
講演するLai-Juh Chen氏

 「太陽電池、エネルギー・サービス、照明、電子ペーパー、クルマ、TFT液晶パネル。これらの環境デバイス6分野に注力する」。台湾最大の液晶パネル・メーカーAU Optronics Corp.(AUO)のPresident&CEOのLai-Juh Chen氏が28日、「FPD International 2009 Forum」の基調講演で、同社のビジョンを力強く語った。

 Chen氏はまず、「われわれの社会は、これまでの高炭素社会から脱却し、低炭素社会に変わらなければならない」と強調した。その目標として、2020年までに炭素排出量を1980年のレベルに戻し、将来は約1000年前の宋王朝の時代にまで戻すことを目指す、と述べた。そして、技術革新とライフ・スタイルの革新なくして、このような目標は実現できないとした。

 そこで、同社は「Green SELECT」と呼ぶビジョンのもとに、6つの環境デバイス分野に注力する。今回Chen氏は、この戦略の詳細を披露した。“SELECT”の頭文字が6分野のそれぞれを表している。

 1文字目のSはSolar(太陽電池)。AUOは、太陽電池用単結晶Siメーカーのエム・セテックを買収し、太陽電池分野への本格参入を果たした。これをもとに、太陽電池業界での垂直統合ビジネスを展開していくという。結晶Si系と共に、TFT液晶と共通の製造技術を使える薄膜Si系や、薄膜化合物半導体系の開発も進める考えだ。

 2文字目のEはEnergy Service。液晶パネル工場の建設などで培った省資源・省エネ技術などを提供するサービスなどである。

 3文字目のLはLighting(照明)。液晶パネルのLEDバックライトで蓄積した技術を、自動車のヘッドライトや一般照明に展開していく。太陽電池との組み合わせも意識し、直流給電にも積極的に取り組むとする。なお、液晶パネルのバックライトのLED化については、2010年末にノート・パソコン用の100%をLEDに置き換え、2015年までにすべての液晶パネルのバックライトをLEDにするとした。

 4文字目のEはe-Paper(電子ペーパー)。同社は、マイクロカップ型電気泳動ディスプレイ技術を持つ台湾SiPix Imaging社を買収し、電子ペーパー分野に本格的に乗り出した。ロール・ツー・ロール法でフレキシブルな電子ペーパーを簡単に作れるこの技術には、大きなビジネスチャンスがあると述べた。2011年には、「紙に置き換わるものを出したい」とする。今回AUOは展示会場で、業界最大をうたう20型から9 型、6型まで、様々な電子ペーパーを出展している。

 5文字目のCはCar(クルマ)。自動車用の液晶パネル、太陽電池、LEDヘッドライトや有機EL照明などを積極的に事業展開していく姿勢を示した。

 6文字目のTはTFT Display。温室効果ガス排出量を削減し続けるためのTFTディスプレイ技術開発に、同社は力を入れていくとする。ディスプレイの歴史を振り返ると、CRTからTFT液晶へのシフトにより温室効果ガス排出量は2000~3000kgから1000~1200kgに削減され、バックライトのLED化によりさらに削減が進んでいるという。ただ、バックライトをLED化しても、温室効果ガス排出量は700~800kgが下限だと、Chen氏は述べた。そこでAUOは、有機ELパネルの研究開発を進めている。今後の発光効率向上によっては、500kgまで温室効果ガス排出量を削減できる可能性があるとする。実現時期は、2012年を目標に掲げた。その先の技術については、電子ペーパーを挙げた。太陽電池と組み合わせることで、温室効果ガス排出量を100kg まで削減できるとした。