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 雨漏り調査や補修の専門会社が実際に手掛けた様々なトラブル――。カメイアクア総合(東京都町田市)の亀井秀一社長は、「多くの場合、雨仕舞いや防水の基本を軽視したり、そもそも配慮していなかったりした結果であることが少なくない」と指摘する。亀井社長にいくつかの例を挙げてもらった。

 下の写真と図は、2階バルコニーの直下に当たる1階居室で雨漏りが生じたケースだ。1階居室のサッシ上枠のビス穴から、雨水がぽたぽたと染み出したという。このケースでは、バルコニーで複数の個所に漏水ポイントが生じていた。最も大きな原因だったのは、掃き出しサッシの周囲。特に、下枠とFRP防水層の立ち上がり上端との取り合いにすき間が生じており(下図でAの個所)、漏水ポイントになった。

2階バルコニーで複数の個所に漏水ポイントが生じていた。サッシ枠は四辺に防水施工の不具合があり、中でもサッシ下枠と防水層立ち上がり上端(Aの個所)とのすき間が最大の原因とみられた。手すり壁下端(Bの個所)でも雨水の浸入を招く部材のすき間が生じていた。(イラスト:笹沼真人)

Aのサッシ枠下枠付近で、FRP防水層の立ち上がり上端との取り合いにすき間が生じていた。この個所は、バルコニーの床で跳ね返ったり、風で巻かれたりした雨水が、浸入しやすいポイントだ。(写真:カメイアクア総合)

 サッシ枠のフィンと外壁防水紙との取り合いや、掃き出しサッシの下枠とバルコニー防水層の立ち上がりとの取り合いは、雨漏りリスクが高い個所の代表例。「防水テープを正しく施工していない」「FRP防水層立ち上がり端部の処理がなされていない」といった初歩的なミスによる雨漏りが多い個所で、このケースも同様だという。

 このサッシは輸入品だった。輸入サッシの中には、枠周囲のフィンの幅が国産品より短かったり、枠の四辺全部になかったりするタイプもある。「そうした形状の違いも防水施工のミスや見落としを招きやすい」と亀井社長は指摘する。

 さらにこのケースでは、バルコニー手すり壁の下端付近(上図でBの個所)からも、雨水が浸入していた。バルコニー手すり壁の仕上げ材と下端の部材との取り合いに、漏水ポイントになるすき間が見つかった。上図の青い矢印のような経路で、浸入した雨水が1階居室まで達した、と亀井社長はみている。

 詳しくは日経ホームビルダー2009年11月号特集「初歩ミスが招く雨漏り」で紹介しています。