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 「木材会館」は、東京木材問屋協同組合が創立100周年記念事業として建設した同組合の事務所兼賃貸オフィスビルだ。内外装など合わせて約1000m3の国産の木材を使用している。

 内装や外装に木を用いたオフィスビルのプロトタイプとなることを狙って、大臣認定ではなく避難安全検証法によって内装の制限をクリアした。不燃処理をしていない105mmの角材を30mmの厚さに加工して、室内の天井に採用している。

広場に面した西側からの見上げた木材会館。外装は105mm角のヒノキ材を並べて構成した(写真:細谷 陽二郎)
広場に面した西側からの見上げた木材会館。外装は105mm角のヒノキ材を並べて構成した(写真:細谷 陽二郎)

 大規模建築に木を使う場合は、構造部材として大断面集成材などの特注品を用いるケースが多い。しかし、7階ホールのスパンが24mに及ぶ大梁にも規格品の角材を使用。伝統的な継ぎ手方法である追っ掛け大栓を組み合わせて架構を構成した。

 外装にも105mm角のヒノキ材を使用した。主採光面である西側にはテラスを設け、角材を柱列状に並べてコンクリートの構造躯体を覆った。縁側のような、奥行きのあるテラスを設けて西日を遮る考えだ。

 日経アーキテクチュア2009年12月28日号では「プロジェクト10選」と題して、1年間に掲載したプロジェクト約160件の中から、編集部が10作品を選んだ。観点は、デザインやプログラムの斬新さ、街に与えたインパクトの大きさだ。木材会館は、デザインの可能性を広げたプロジェクトとして、「リアスホール」(設計:新居千秋都市建築設計)、「根津美術館」(設計:隈研吾建築都市設計事務所)とともに選んだ。

木材会館

所在地=東京都江東区新木場1-18
建築面積=1101.26m2
延べ面積=7582.09m2
構造・階数=SRC造・一部木造およびRC造、地下1階・地上7階
発注者=東京木材問屋協同組合
設計者=日建設計
施工者=大成建設
竣工年月=2009年6月