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データセンターや博物館での採用に期待

 いまのところ、3次元免震装置の価格は1ユニット当たり800万~1000万円ほど。「複数の顧客から引き合いが来ているものの、水平方向の揺れだけを抑える従来の免震装置と比べて2~3倍もする価格が採用のネックになっている」(構造計画研究所)

 さらに、メンテナンス費用も従来の免震装置の2倍ほど掛かる。3次元免震装置の場合、大臣認定で定めた基準に従って半年ごとに目視点検、1年ごとに空気ばね同士の高さがそろっているかどうかを調べる「レベル点検」を実施しなければならない。

 それでも同社は、揺れを抑えなければならないデータセンターや博物館などに導入できる可能性があるとみている。これらの施設は従来、基礎部分に水平方向の揺れを抑える免震装置を設置。さらに、各階の床下部分に上下方向の揺れを抑える小型の免震装置を取り付けることがあった。

 後者の免震装置を設けるには、床面積1m2当たり25万円ほど掛かる。構造計画研究所によると、「全階に小型の免震装置を導入しなければならない場合と比べると、基礎部分だけに3次元免震装置を据え付けた方が安くなる」。

阿佐ヶ谷プロジェクトの断面のパース。長さ13.5mのプレストレスト・コンクリートのロングスパン梁を使って1階を無柱空間とし、間仕切りを自由に変えられるようにした。国土交通省の2008年度第1回超長期住宅先導的モデル事業にも採択されている。1600万円の補助金を得たが、3次元免震装置の費用は賄いきれない(資料:構造計画研究所)
阿佐ヶ谷プロジェクトの断面のパース。長さ13.5mのプレストレスト・コンクリートのロングスパン梁を使って1階を無柱空間とし、間仕切りを自由に変えられるようにした。国土交通省の2008年度第1回超長期住宅先導的モデル事業にも採択されている。1600万円の補助金を得たが、3次元免震装置の費用は賄いきれない(資料:構造計画研究所)