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 公共建築物木材利用促進法が2010年に施行するなど、建物への木材利用を推進する機運が高まっている。特に、大型の「木造ビル」を実現する技術は注目の的だ。そんな中、柱と梁に木材をふんだんに用いた4階建てオフィスビルの建設が、埼玉県越谷市で着々と進んでいる。木材のプレカット事業を手掛けるポラテックの本社ビル「ウッドスクエア」だ。

 林立する柱と、頭上を覆う格天井はまるで巨大な寺院のようだ。しかし、この建物は延べ約6600m2、地下1階・地上4階建てのれっきとしたオフィスビル。柱と梁に、H形鋼を厚さ約60mmのカラマツ集成材で覆った「ハイブリッド部材」を合計600本以上も用いて、迫力ある空間を生み出した。

 木材を用いた耐火建築物は2000年の建築基準法改正で可能となり、4階建てビルを建設する道が開かれた。ポラテック本社ビルは、同種のハイブリッド部材を使用した建物としては国内3例目。建物規模は最大だ。過去の2事例では使用部位が外周部の柱などにとどまっており、木材の使用量も少なかった。柱と梁の大半へのハイブリッド部材の採用は、今回が初の試みとなる。

鉄骨を集成材で耐火被覆したハイブリッド部材を柱と梁に用いた。柱・梁に使用した木材は約641m3(丸太換算で2055m3)に上る。写真は執務空間として利用する4階の東側 (写真:澤田聖司)
鉄骨を集成材で耐火被覆したハイブリッド部材を柱と梁に用いた。柱・梁に使用した木材は約641m3(丸太換算で2055m3)に上る。写真は執務空間として利用する4階の東側 (写真:澤田聖司)

銘木の展示コーナーなどに使用する2階フロア。木材で被覆した柱・梁と、空調ダクトや間仕切り壁の鉄骨下地とのミスマッチ感が面白い (写真:澤田聖司)
銘木の展示コーナーなどに使用する2階フロア。木材で被覆した柱・梁と、空調ダクトや間仕切り壁の鉄骨下地とのミスマッチ感が面白い (写真:澤田聖司)

ウッドスクエアの完成予想図。断面が525mm角の柱と同663mm×325mmの梁からなる構造体が、青みがかったLow-Eペアガラスを通して外からもうかがえる。設計・監理者はジェイアール東日本建築設計事務所とポラテック ポウハウス一級建築士事務所、施工者は川田工業だ (資料:ポラテック)
ウッドスクエアの完成予想図。断面が525mm角の柱と同663mm×325mmの梁からなる構造体が、青みがかったLow-Eペアガラスを通して外からもうかがえる。設計・監理者はジェイアール東日本建築設計事務所とポラテック ポウハウス一級建築士事務所、施工者は川田工業だ (資料:ポラテック)