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 日本住宅建設産業協会(東京都千代田区)の戸建て住宅委員会は重要事項説明時や契約前に、液状化などの地盤リスクを記した「地歴書」を顧客に開示する方針を打ち出した。地歴書は住宅の履歴情報と一緒に管理する計画だ。

 同協会には、分譲戸建て住宅を手掛ける約100社が加盟する。委員長で三田ハウジング(東京都渋谷区)社長の三田俊彦さんは、「震災後、液状化などの地盤リスクがあるかどうかを聞く顧客は増えている。多少高くても地歴書を付けている住宅や分譲会社のほうが、付けてないものより安心と考える顧客が少なくない感触だ。実施件数を増やすことで、一般的な不動産取り引きにも波及させたい」と意気込む。同社などはすぐに実施し、他の会員も準備が整い次第導入していく予定だ。

 地歴書に入れる内容は、土地建物の登記と地盤に関するものからなる。土地建物の登記とは、過去の土地用途を示す旧公図、旧土地台帳、閉鎖謄本などで、不動産担当者が登記情報と一緒に集める。地盤に関しては、土地条件図や液状化マップ、スウェーデンサウンディング(SS)試験の報告書、簡易液状化判定結果など。これらは、サムシング(東京都中央区)をはじめとする会員の地盤調査会社が用意する。

 震災後、地盤調査会社に液状化判定を頼む住宅会社は他でも少しずつ増えている。ジオテック(東京都新宿区)の曽根圭一さんは、「SS試験時に追加費用で判定書を求める割合が約1割。判定は既存文献によるものが多い」と話す。

 ハイスピードコーポレーション(愛媛県松山市)は、SDS試験(SS試験の改良機を利用)費用プラス2万1000円で、土の採取から水位測定、液状化層の判定まで行う。同社取締役の堀田誠さんは「地震前はほとんど依頼がなかったが、いまは月に十数件は頼まれる」という。

日本住宅建設産業協会が住宅購入者に渡す「地歴書」の内容

(1)土地と建物の登記簿謄本関係資料(旧公図、旧土地台帳、閉鎖謄本、全部事項証明書)
(2)空中写真
(3)古地図
(4)土地条件図もしくは表層地質図
(5)液状化マップ
(6)SS試験データ
(7)SS試験結果に基づく簡易液状化判定結果
(8)近隣のボーリング試験データ
(9)ボーリング試験データ(追加料金)