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 10回にわたって省エネ基準義務化に対する懸念と私なりの提案を説明してきた。最後に、私の提案を示してまとめとする。

国の住宅省エネ策

 国が進める省エネ基準義務化を含む、住宅省エネ策は次の通りだ。

(1)改正省エネルギー基準は、暖冷房、換気、給湯、照明の一次エネルギー基準とする。
(2)改正省エネルギー基準を義務付ける。
(3)認定省エネ住宅(仮称)を設定し、インセンティブを与える。基準値は、暖冷房、換気、給湯、照明の一次エネルギーを基にする。

図1 現段階で予測する政府の住宅省エネ策(資料:南雄三)
図1 現段階で予測する政府の住宅省エネ策(資料:南雄三)

私が提案する住宅省エネ策

 私が提案する住宅省エネ策は次の通りだ。

(1)改正省エネ基準は、冷暖房負荷の基準のままレベルアップした断熱・気密基準と、暖冷房、換気、給湯の一次エネルギー基準の2本立てにする。どちらも、義務付けではなく最低限必要なレベルを示すに留める。また、改正省エネ基準で健康を守るために最低限必要な室温を示し、これを認知させるためのキャンペーンを展開する。
(2)認定省エネ住宅(仮称)を設定し、インセンティブを与える。基準値は、暖冷房、換気、給湯の一次エネルギーを基にし、太陽熱給湯は含むが太陽光発電は含まない。
(3)エネルギー性能表示制度をすべての新築住宅と貸家、売買する中古住宅に義務付ける。

 「改正省エネ基準」で健康を守る最低限の省エネ性能を示すとともに、「エネルギー表示制度」で消費者に建物の省エネ性能を見える化し、「認定省エネ住宅」でレベルアップに努力した者にインセンティブを与える、という3本立ての政策である。

図2 南雄三氏が提案する住宅省エネ策(資料:南雄三)
図2 南雄三氏が提案する住宅省エネ策(資料:南雄三)